Fool on the Hill

 

 スティーブ・ジョブズが、スタンフォード大学の卒業式のスピーチの最後に、これから社会に出ていく学生に向けて贈った言葉です。

「ハングリーであれ(Stay Hungry)」とは「チャレンジ精神を忘れるな」、そして「愚か者であれ(Stay Foolish)」というのは、「バカになれ」ではなく、「利口ぶるな」、「素直な心を持て」ではないかと受け取っています。もちろん、解釈は人によってさまざまだと思います。シンプルですが、本当に奥が深いメッセージです。

 ところで実は、これはスティーブ・ジョブズの言葉ではなく、彼自身が若い頃に感銘を受けたメッセージだそうです。当時、ジョブズ青年が夢中になって読んでいた「全地球カタログ」という雑誌があって、それが最終号を迎えたとき、裏表紙に早朝の田舎道の写真と、この「Stay Hungry, Stay Foolish」の言葉が載っていました。彼はスピーチで、「私は、常に私自身そうありたいと願ってきました」と語りましたが、実際、彼はその通りに生き、われわれの世界をすばらしく変えてくれたのです。

 スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学の卒業式のスピーチには、ほかにもたくさんの名言が残されています。また、彼自身が初めて明かした出生に関することや、人生哲学、そして死を予感させる部分もあります。ぜひ一度、伝記など関連書籍で確認してみてはいかがでしょうか。
(解説:楽天証券FXディーリング部 荒地 潤)

◆今回の作家(原田ちあきさん)
コメント:ジョブズさんは菜食主義者だったそうです。私はわりとカップラーメンばかり食べてしまっているので、食物繊維を取るためにサプリを飲み始めました。プラマイゼロだと思っています。
プロフィール:大阪在住イラストレーター、漫画家
著書:おおげんか(シカク出版) ひとりずもう(シカク出版) 原田ちあきの挙動不審日記(祥伝社)
SNS:TwitterInstagramブログ

もっと!もっと!スティーブ・ジョブズ氏 名言&迷言集

量より質が重要だ。

2本の二塁打より、1本のホームランのほうがずっといい
2006年 「ビジネスウィーク」誌インタビューにて

もし今日が人生最後の日だとしたら、今やろうとしていることは、

本当に自分のやりたいことだろうか?
2005年6月12日 スタンフォード大学卒業式にて

僕は本当に好きなことしか続けられないと

確信している
2005年6月12日 スタンフォード大学卒業式にて

イノベーションは、誰がリーダーで誰がフォロワーかを

はっきりさせる
2001年 書籍『スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション』より

私はアップル社が何をするかということと同じくらい、

何をしないかということも誇りに思う
1997年 ワールドワイド・デベロッパーズ・カンファレンスにて

結果の平等はともかく、

機会というものは誰にでも平等であると固く信じている
1995年4月20日 コンピューターワールド・スミソニアンアワード受賞インタビューにて

消費者に、何が欲しいかを聞いてそれを与えるだけではいけない。

完成するころには、彼らは新しいものを欲しがるだろう
1989年4月1日 「Inc.」誌インタビューにて

人生において、僕が気に入ってる事はお金がかからない事ばかりだ。

結局、僕らが持っている一番貴重な資産は、

(お金ではなく)時間なんだよ
1985年2月1日 「プレイボーイ」誌インタビューにて

残りの人生も砂糖水を売ることに費やしたいか、

それとも世界を変えるチャンスが欲しいか?
1981年 ジョン・スカリーをペプシコーラからアップルへ引き抜く際に言った言葉

 

 

スティーブ・ジョブズ氏の経歴・略歴

アメリカの実業家。アップル社の共同設立者の一人で元CEO。iPhone、iPodなど革新的な商品を発表し、経営危機にあった同社を時価総額世界一の企業に変えました。人を惹きつけるプレゼンテーションも有名。禅を学び、日本の職人の技術や日本食を愛していたことが知られています。

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