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『eコマース』 とは、電子商取引のことです。電子商取引は、インターネットでものを取引することの総称を言い、企業間の取引、企業と消費者の取引、消費者同士の取引があります。インターネット通販大手の、米国の“アマゾン”や中国の“アリババ”などの躍進により、『eコマース』の市場規模は世界的に年々巨大化しています。中でも、アジアは市場規模の成長余地が大きいとみられています。
【ポイント1】『eコマース』市場は年々拡大
中国の存在がずば抜けて大きい
総務省の平成28年版情報通信白書によると、世界の『eコマース』の市場規模は、2015年の1.7兆ドルから2019年には3.6兆ドルに倍増すると予想されています。地域別にみると、アジア太平洋地域の伸びが大きく、世界市場全体に対する同地域の割合は、2015年の53%から2019年には65%へと上昇する見通しです。国別にみると、市場規模と成長性の観点から、中国の存在がずば抜けて大きくなっています。
【ポイント2】中国では「越境EC」が人気
中間所得層の増加や品質へのこだわり
世界市場をけん引する中国では、最近「越境EC」といわれる、国際間の『eコマース』 が急拡大しています。
中間所得層の拡大に伴い、より品質の高い商品を求める消費者が増加していることが背景です。多少値が張っても、高品質の海外商品を購入する消費者が「越境EC」 を積極的に利用しているようです。
「越境EC」で特に人気が高いのは日本製の商品です。 中国の「越境EC」の急拡大が、中国人訪日客の「爆買い」が減少した一因ともみられています。
【今後の展開】中国を中心にアジアの『eコマース』市場は一段と拡大
『eコマース』市場の成長要因としては、スマートフォンやタブレットを利用した「モバイルコマース」が挙げられます。既に中国では、スマートフォンで商品の検索から決済までを行う習慣が広く普及しています。こうした環境が整っている中国は、今後も高い成長が続くとみられます。
また、経済発展に伴う中間所得層の増加も『eコマース』市場の成長要因です。同白書によれば、中間所得層が急速に拡大しているインドやインドネシアでは、スマートフォンの普及を背景に、市場規模が2015年から2019年の間に年平均40%以上で成長すると見込まれています。
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