ガス販売の好調で16年通期に16%増益、一段の販売加速や増配に期待

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
01193 華潤燃気控股有限公司 (チャイナリソーシズ・ガス)  27.50 HKD
(03/29現在)
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中国政府が大気汚染対策として、石炭から天然ガスへのエネルギーシフトを推進する中、BOCIは華潤燃気のガス販売量が2017-18年に各10%台半ばの伸びを維持するとみている。主に商業・工業顧客向けの販売増が寄与すると予想。また、大都市部の事業ウエートが大きい同社は政策支援による恩恵を受けやすいとの見方を示した。同社は16年に1株当たり0.3HKドルの期末配当を実施する方針。年間配当は0.45HKドルで、配当性向は前年を5ポイント上回る30%。配当利回りは1.6%となる。経営陣は力強いフリーキャッシュフロー(FCF)を背景に、この先、配当性向をさらに引き上げていく方針。BOCIは目標株価を引き上げ、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

16年の純利益は前年比16%増の33億元と、市場予想から7%下振れた。ガススタンドでの販売量や合弁会社の利益寄与が予想を下押ししたため。この2つのマイナスポイントが、商工業顧客向けのガス販売量の回復や住宅向けガス管接続収益の伸び、コスト管理の強化といったプラス効果を打ち消す形となった。ガス販売量をカテゴリー別に見ると、ガススタンドは自動車用ガス需要の低迷が響いて前年並み。一方、住宅向けは前年比12%増と、前年(11%増)からやや加速。商工業顧客向けは20%増を記録し、前年のゼロ成長から急回復を示した。また、ガス販売部門全体の粗利益率は3.5ポイント高の27.2%、営業利益率は3.1ポイント高の13.5%だった。

一方、経営陣は17年のガス販売量の伸びが16年実績(15.2%増の163億立方メートル)を上回ると予想。自律成長率が10%を超える見通しを示した。1-2月の販売実績は前年同期比16.2%増。BOCIは通期にわたって、このペースが続くと予想している。また、中国政府は現在、主要都市部(省都など)に石炭使用禁止エリアを設定する形で天然ガス利用を促進しており、大都市の事業ウエートの大きい同社がこの政策から最大の恩恵を受けるとみている。

BOCIは力強い営業キャッシュフローを理由に、FCFの改善が続くと予想。17年、18年のFCFイールドが7.6%、8.1%に達する見通しを示した。また、16年に続いて段階的に配当性向を引き上げるとの同社方針を受け、17年、18年の配当性向がそれぞれ前年比4.5ポイント高の32.5%、同5ポイント高の35%に上向くとみている。

合弁会社による利益寄与が予想を下振れたことから、BOCIは17年、18年の予想純利益をそれぞれ9%、6%減額修正したが、その一方で、DCF(ディスカウント・キャッシュフロー)方式に基づき、同社の目標株価を引き上げた。商工業顧客を中心とするガス販売の堅調や大都市部でのガス利用推進策によるプラス効果、さらにガス価格見直しを受けた住宅向けガス販売事業の利幅改善、配当性向の引き上げ――などが理由。16-18年の利益成長率については年平均12%を予想。ROEに関しては18%を見込む。

 

 

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