前日(2月8日)の市場概況
ドル/円:NY株下げ止まらず、ドル/円も急落
この日、東京時間のドル/円は、株式市場の不安感が一時後退して、109円台前半から109.78円まで上値を拡大しました。このまま110円台に戻すかと思われましたが、海外時間になって欧米の株価が下落を再開。
NY株式市場ではダウ平均株価が1,000ドル超の暴落、ナスダック総合は6,800ドルも割りました。米連銀総裁が、相次いで今年3回以上の利上げの可能性を示唆して、米長期金利が上昇したことが背景。ドル/円は108.58円まで急落して、終値は108.71円。108円台で引けたのは1月30日以来のことです。
ドル/円の下落は株式市場に比べると冷静で、まだ108円台後半で下げ止まっています。日米金利差の拡大という視点からは、米金利の上昇はむしろドル/円の買い要因ともいえます。しかし、株式市場の下落がいずれドル売りへと連鎖するという警戒感もあり、安心して110円を追い求める状況でもありません。この状況が続くなら、来月のFOMC(米連邦公開市場委員会)の利上げが見送られることもありえます。
ユーロ/ドル:続落。ユーロの持ち高調整の売り加速
ユーロ/ドルは続落。この日は1.2212ドルまで下値を拡げました。マーケットは、大きく積みあがったユーロの買い持ちポジションを抱えていて、株式市場の変調を不安に思った売りが出ている模様。1カ月後に迫ったイタリア総選挙も意識され始めています。
ポンド/ドル:急上昇。BOEが早期利上げに言及
BOE (イングランド銀行)はこの日の会合で、政策金利を現行の0.50%に据え置くことを全会一致で決定。予想通りの結果でしたが、同時に公表された議事録において、BOEが早期利上げを示唆したことから、ポンド/ドルは一時1.4066ドルまで急上昇ました。
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