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『PMI』とは、購買担当者景気指数(Purchasing Managers’ Index)の略で、景況感を推し量る上で注目されている月次の経済指標です。50を上回れば景気拡大、下回れば縮小を示します。中国では、中国国家統計局と中国メディアの財新が『PMI』を公表しています。政府発表と民間発表の『PMI』は、調査対象の企業数や中小企業の比率などに違いがあります。

 

【ポイント1】政府発表の製造業『PMI』は2016年8月以降、50超が続く

1月は51.3と小幅ながら低下

 中国国家統計局が発表した1月の製造業『PMI』は51.3と小幅ながら2カ月連続の下落となりました。また、市場予想(ブルームバーグ集計、以下同)の51.6も下回りました。ただし、製造業『PMI』は、2016年8月以降、中立水準である50を上回っており、製造業の基調は引き続き上向きだと考えられます。

 内訳をみると、構成項目の多くが前月から小幅に低下したものの、先行性があり需要を反映する新規受注が52.6(12月は53.4)、供給を反映する生産が53.5(12月は54.0)となるなど、ともに依然50超の水準を維持しており、堅調です。

 

【ポイント2】財新発表の製造業『PMI』も50超を維持

1月は前月比横ばい、生産が高い伸びを示した

 

 中国メディアの財新が発表した1月の製造業『PMI』は51.5と、前月と同水準となりました。財新の製造業『PMI』も2017年6月以来、50超の水準を維持しています。

 構成項目別にみると、新規受注と新規輸出受注の伸びは鈍化したものの、生産が1年1カ月ぶりの高い伸びとなりました。

 

【今後の展開】1~2月は下振れしやすいが、今後も堅調な景気が続く見込み

 このほか、財新発表のサービス業『PMI』は2012年5月以来の水準に改善し、政府発表の非製造業『PMI』も1月は2017年12月から改善しました。

 中国は2017年の実質GDP成長率が前年比+6.9%となり、政府が目標とする同+6.5%前後を上回るなど好調です。2018年1~2月分の主要経済指標の発表は3月となります。2月は春節休暇もあり、多くの製造業者が減産体制に入りますが、3月には増産体制が整うとみられ、景気は引き続き堅調さが続くと見込まれます。