前日(02月02日)の市場概況

ドル/円:米利上げ加速期待で110円台

 金曜日のドル/円は、東京時間の109.26円を安値にじわじわと上昇。NY時間に入り、米雇用統計の発表後に110円を抜けて、110.47円まで上値を伸ばしました。終値は110.160円(前日比+0.77円)。(チャート1)

 この日発表された1月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が+20万人と市場予想(+18万人)を上回り、失業率も4.1%で安定。また注目の平均労働賃金は、前月比+0.3%上昇しました。

 雇用統計の結果を受けて、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁は「これは賃金がようやく上向き始めたことを示す最初のサインだ。賃金上昇が今後も続くなら、金利にも影響を及ぼす可能性がある。」と述べました。FOMC(米連邦公開市場委員会)メンバーの中で最もハト派(利上げ慎重派)であるカシュカリ連銀総裁が利上げペース加速を匂わせる発言をしたことは重要で、金利上昇を嫌気したダウ平均の下げ幅は660ドル超と、リーマンショックの2008年12月以来約9年ぶりの大きさとなりました。

 マーケットはドルのショート・ポジションの巻き戻しに走り、ドル/円は7営業日ぶりの110円台に上昇。日銀が指し値オペ実施を通じて緩和政策継続の意思を示したことも日米の金利差拡大を強め、円安に結びつきました。

 

 

ユーロ/ドル:急落後は買い戻しも

 雇用統計後に発生したドル買い戻しの動きで、ユーロは1.2518ドルから1.2409ドルまで急落。ただ大きく崩れることはなく、その後は1.24ドル半ばに戻しました。(チャート2)

 

 

ユーロ/円:2年4ヵ月ぶりの高値を更新中

 ユーロ/円は3営業日連続で高値更新。ドル/円に手を引かれるようにして137.49円まで上値を伸ばし、2015年9月以来の高値を更新しました。(チャート3)