前日(01月30日)の市場概況

ドル/円:レンジ抜けられず

 FOMC(米連邦公開市場委員会)は予想通り追加利上げを見送り、政策金利であるFF金利誘導目標を1.00~1.25%に据え置き。イエレン議長が務める最後の会合だったため、大きな政策の変更がないことは周知の事実でした。

 利上げがあるのは3月と考えられていますが、マーケットはすでに90%以上織り込んでいます。したがって、利上げを材料に、これ以上ドルが大きく買われる余地は限られています。パウエル新議長の政策スタンスがはっきりするまでは、モヤモヤが続くことになり、どちらかというとドル売られやすい状況と言えるでしょう。

 ドル/円は欧州時間の108.59円が安値で、NY時間には109円台に乗せました。FOMC後に109.44円まで上昇しましたが、先週の高値(109.75円)を超えることなく、109円前半に戻しています。終値は109.21円(前日比+0.436円)。

 

ユーロ/ドル:FOMC後に売られる

 ユーロ/ドルは、1.2474ドルをトップにFOMC後に1.2385ドルまで下落。

 

NZドル/ドル:FOMC後下げるも、底堅い

 NZドル/ドルは堅調。0.72ドル後半が底固く、この日はFOMC前までに0.7418ドルまで上昇しました。今週発表されたNZの貿易収支が予想を上回り5カ月ぶりの黒字を記録したことも追い風になっています。目先のターゲットは年初来高値0.7432ドル(チャート3)。

 

AUD/NZD:豪ドル売り、NZ買い

 NZドルは、豪ドルに対しても強く、豪ドル/NZドルは、1週間ぶりの安値となる1豪ドル=1.0892NZドルまで下落(豪ドル安/NZドル高)。10~12月期の豪CPI(消費者物価指数)が弱く、失望したマーケットは豪ドルを売ってNZドルを買いました(チャート4)。

 

この指標を見逃すな!! 2月1日の注目イベント

独、欧、英の1月PMI、米の1月ISM

 2月最初の日の今夜は、欧州、英国、そして米国で、製造業の景気動向を示すPMI (購買担当者景気指数)とISM(製造業景況指数)が発表されます。これらの指標は、50を上回ると景気拡大、下回ると景気後退と判断するのですが、いずれの地域も50を上回っています。特にドイツのPMIは勢いがあります。