IMMポジション推移(12/12 ~ 1/2)

 

円:ネットショート、増加中

 CFTC(全米先物取引委員会、Commodity Futures Trading Commission)発表による1月2日現在の建玉報告によると、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)通貨先物市場における投機筋の円のネット枚数(円の買い建玉と売り建玉の差)は12万1,766枚のショートで、円の売り持ちが多い状況が58週続いています。ドル換算では、約134億ドル相当のドルの買い持ち(円の売り持ち)で、円ショート金額は前週比4.9%(約6億ドル)増えました。

 売買別の増減率は、買い建玉(円ロング)が前週比マイナス10.6%、売り建玉(円ショート)は前週比プラス0.6%。円買い建玉の縮小が目立ちました。


IMM円  2016.01 ~ 2018.01

 

 

ユーロ:ネットロングが大きく伸びる

  • ユーロのポジションは、買い残高が多い状況が35週続いています。
  • 買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はプラス12万7,868枚で、前週比38.8%増加。
  • ロング枚数は再び10万枚を超え、過去最高水準まで積み上がっています。
  • ユーロ金額に引き直すと、約159億ユーロ(=約192億米ドル)のユーロ買い持ち。
  • 建玉別の増減率は、買い建玉が前週比プラス13.4%、売り建玉はマイナス6.7%。
  • これまでの動きは売り建玉の縮小が中心でしたが、最近は新規の買い建玉が目立っています。買い建玉は2週間で約48億ユーロも増えました。

IMMユーロ  2016.01 ~ 2018.01

 
 

豪ドル:ネットショートが増加、新規売り増える

  • 豪ドルのポジションは、売り残高が多い状況が3週続いています。
  • 買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はマイナス2万0,026枚で、前週比46.8%増加。
  • 豪ドル金額に引き直すと、約20億豪ドル(=約15億米ドル)の豪ドル売り持ち。
  • 建玉別の増減率は、買い建玉が前週比プラス18.2%、売り建玉は前週比プラス25.8%。買い建玉の処分が一巡して、今度は新規の売り建玉が増えているようです。

IMM豪ドル  2016.01 ~ 2018.01

 

 

ポンド:ネットロング増加中。買い残高増える

  • ポンドのネットポジションは、買い残高が多い状況が6週続いています。
  • 買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はプラス16,235枚で、前週比28.1%増加。
  • ポンド金額に引き直すと、約10億ポンド(=約13億米ドル)のポンド買い持ち。
  • 建玉別の増減率は、買い建玉が前週比プラス22.6%、売り建玉は前週比プラス21.5%。
  • 売り買い両方増えていますが、金額では買い建玉が売り建玉を上回りました。
  • ブレグジット交渉が第2フェーズへ進むことが決まり、ポンド買いが活発になっています。IMMのポジションは、ロングとショートを行ったり来たりしていましたが、ここからしばらくは買い枚数が増加していくかもしれません。

IMMポンド  2016.01 ~ 2018.01