今週のハイライトは、日銀は金融政策決定会合です。日銀は政策金利を-0.1%に据え置き、YCC(イールドカーブコントロール、長短金利操作)政策を継続する方針。

日銀はこのYCC政策のもと、10年債利回りをゼロ%前後に抑えていますが、日本の消費者物価指数が1%を超えるまで上昇すれば、0.25%程度に引き上げると考えられます。

徐々にYCCを調整して、マーケットにそれと気づかれないように金利を引き締めていくのが日銀のやり方で、マーケットとの対話を重視するFRB(米連邦準備制度理事会)やECB(欧州中央銀行)との大きな違いです。

今週はまた、NZ、米国、英国、カナダがGDP(国内総生産)を発表する、GDPラッシュの週でもあります。

米国は確定値の発表ですが、11月29日の改定値が予想を上回ったことをきっかけに、ドル/円は111円台から113円台へと上昇しました。

英国も確定値の発表。ブレグジット交渉が第2フェーズに進むことが決まった安堵感からポンドが買われ、ポンド/円は一時、英国民投票以来の高値をつけました。GDPの上昇はBOE(英国中央銀行)の利上げを後押しして、政策面からもポンド上昇要因になります。

カナダの10月GDPは前月比0.1%の予想。カナダ中央銀行は、カナダ経済にはもはや景気刺激策は必要ないとして、今年利上げに踏み切りました。しかし、皮肉にも財政刺激策の効果が薄れたことで、カナダの成長率は鈍化気味。

NZの成長率はややペースダウン。新政権がRBNZ(ニュージーランド準備銀行)に通貨安政策を要求するとの懸念が渦巻き、NZドルが売られていました。ところがNZ財務省から現在の為替の水準に満足しているとのコメントがあってから、流れが変わりつつあります。

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