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『今年の漢字』は、公益財団法人日本漢字能力検定協会(以下、漢検)が全国から候補を募集し、応募数1位の漢字を毎年漢字の日(12月12日)に京都の清水寺で発表しています。『今年の漢字』は、漢検の登録商標です。今年は1995年の開始以来23回目となり、社会、経済、政治などその年の世相を振り返る年末の風物詩になっています。直近では、2014年は“税” 、2015年は“安” 、2016年は“金”でした。

 

【ポイント1】『今年の漢字』は“北”に決定

北朝鮮のミサイル発射や核実験などが注目された

■今年は153,594票の応募があり、7,104票を集めた“北”が1位となり、『今年の漢字』に選ばれました。
■今年は、度重なる弾道ミサイルの発射や核実験の強行により、“北”朝鮮の動向に脅威と不安を感じた年でした。また、九州“北”部での記録的な豪雨による甚大な被害や、昨年の台風の影響による“北”海道産のジャガイモの不作とポテトチップスの一部販売停止など、“北”の地域では天候被害の影響も見られました。
■スポーツ界では、“北”海道日本ハムファイターズにおいて、大谷翔平選手が大リーグ移籍を発表し、早稲田実業学校高等部の清宮幸太郎選手の入団が決定しました。また、演歌歌手の“北”島三郎氏所有の“キタ”サンブラックの活躍なども注目されました。

 

【ポイント2】2位は“政”、3位は“不”

政治の出来事が多く、不安を抱いた一年

 

■2位は3,571票を集めた“政”でした。“政”治家の相次ぐ不祥事や、東京都議会選挙・衆議院総選挙など、今年は“政”治に関する出来事が多くありました。また、国内に限らず、米トランプ大統領の就任・来日や北朝鮮問題など海外“政”治も注目されました。
■3位は3,323票を集めた“不”でした。政治の“不”透明さや“不”穏な国際情勢に人々が“不”安を抱いた年だったとの理由が寄せられました。また、“不”倫や“不”正、天候“不”順による“不”作や“不”漁も目立ちました。

 

【今後の展開】戌年の相場格言は「戌、笑う」、来年は笑いの多き年となることを願う

■このほか4位には“核”が選ばれ、北朝鮮問題に対する不安の強さがうかがわれます。一方、5位には“新”が入り、藤井棋士や陸上の桐生選手による“新”記録、パンダに“新”しい命が誕生したことなど、明るい話題も注目されました。来年は戌年。株式市場の相場格言は「戌、笑う」です。「笑う門には福来る」にあやかり、来年は笑いと福の多き一年となることを願いたいと思います。