IMMポジション推移(11/14 ~ 12/05

 

円:円のネットショート、3週間ぶりに増加

 CFTC(全米先物取引委員会、Commodity Futures Trading Commission)発表による12月05日現在の建玉報告によると、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)通貨先物市場において、投機筋の円のネット枚数(円の買い建玉と売り建玉の差)は11万4,267枚のショート。円の売り持ちが多い状況が54週続いています。ドル換算にすると、約125億ドル相当のドルの買い持ち(円売り持ち)で、前週比3.3%(約4億ドル)増えました。

売買別では、買い建玉(円ロング)が前週比マイナス12.6%、売り建玉(円ショート)も前週比マイナス0.9%。枚数では円買い建玉の減りが大きく、ネットでは円ショートが増えることになりました。

IMM円  2015.12 ~ 2017.12

 

ユーロ:ユーロのネットロング増える。売り建玉処分で

  • ユーロのポジションは、31週連続で買い残高が多い状況。
  • 買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はプラス9万3,106枚で、前週比3.8%増加。
  • ユーロ金額に引き直すと、約116億ユーロ(=約136億米ドル)のユーロ買い持ち。
  • 建玉別では、買い建玉に動きはなく、売り建玉はマイナス2.8%。売り建玉が減った結果、ネットではロングが増えました。

IMMユーロ  2015.12 ~ 2017.12

 

豪ドル:豪ドルのネットロングが10週ぶりに増加

  • 豪ドルのポジションは、25週連続で買い残高が多い状況。
  • 買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はプラス4万328枚で、前週比3.7%増加。
  • 豪ドル金額に引き直すと、約40億豪ドル(=約30億米ドル)の豪ドル買い持ち。
  • 建玉別では、買い建玉が前週比プラス6.9%、売り建玉も前週比プラス10.1%。ただ枚数では買い建玉が勝り、ネットの買い残高は10週ぶりに増加しました。

IMM豪ドル  2015.12 ~ 2017.12

 


ポンド:ポジションは再びロングに転換

  • ポンドのネットポジションは、2週連続で買い残高が多い状況。
  • 買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はプラス6,406枚で、前週比40.1%増加。
  • ポンド金額に引き直すと、約4億ポンド(=約5億米ドル)のポンド買い持ち。
  • 建玉別では、買い建玉が前週比プラス34.1%、売り建玉も前週比プラス33.7%。
  • ブレグジット交渉が第2フェーズへ進むことが決まり、ポンド買いが活発になっています。IMMのポジションは、ロングとショートを行ったり来たりしていましたが、ここからしばらくは買い枚数が増加していくかもしれません。

IMMポンド  2015.12 ~ 2017.12