前日(12月05日)の市場概況
ドル/円:上下挟まれて、動けず
112円台半ばからスタートしたこの日のドル/円は、東京時間につけた前日安値と同水準の112.37円で下げ止まり、その後ゆるやかに上昇。NY時間には112.86円の高値をつけましたが、113円には戻せず、終値は112.566円(前日比+0.148円)。(チャート1)
トランプ減税プラン期待が下値を支える一方、ロシアゲート疑惑が上値を抑え、強い方向感がでない1日でした。今週金曜日の米雇用統計待ちということになりますが、今日は、雇用統計の先行指標として注目されるADP雇用データが発表されます。雇用者は前月に比べ伸び悩む予想となっています。
ポンド:ブレグジットのニュースで上下
ブレグジット交渉の進展が押し上げてきたポンド/ドルは、メイ英首相とEU(欧州連合)側が合意できなかったことでマーケットの期待が失望に変わり、ポンド/ドルは一時1.3370ドルへ振り落とされました。ポンド/円も151.80円から150.53円まで下落。(チャート2、3)
しかしその後、交渉が進展していると伝わるとポンド/円は151.80円へ反発、ポンド/ドルも1.34ドル台を回復しました。
ポンドは、今日もブレグジット関連のヘッドラインニュースで上下しそうですが、来週末のEU理事会までには、交渉が決着すると見られています。ポンドトレーダーの多くは、「下げたところは買い」と見ているようです。
この指標を見逃すな!! 12月6日の注目イベント
ADP雇用統計、カナダ銀行政策金利
BoC(カナダ銀行)は、今夜の会合で政策金利を現行の1.00%に据え置く方針。
BoCはFRB(連邦準備制度理事会)の利上げに追随して今年2回の利上げを実施しましたが、最近になって、BoC総裁は「将来の利上げはデータ次第」と利上げには慎重な姿勢を見せています。
利上げ期待がカナダドルに過大に織り込まれていたとして、カナダドルの売り(ドル買い)方向に調整が入っています。カナダ高が原因でコアインフレが伸び悩んでいるので、BoCとしてもカナダ安は歓迎。
一方で、先週のGDP(国内総生産)が強い伸びを示したことや、OPEC(石油輸出国機構)の協調減産延期で原油価格が上昇していることがカナダドルのプラス材料として働いています。
このような状況で、BoCがどのような経済見通しを示すかに注目が集まりそうです。
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