前日(11月24日)の市場概況

南アランド(ZAR):格下げで急落

 南アランド/円は、NY市場終了間際に週高値近辺の8.04円から7.83円まで一気に急落。(チャート1,2)

 米格付け会社S&Pが、南アフリカの格付けを、投機的(投資不適格)とされる「BBプラス」に引き下げたことが引き金になりました。

 南アフリカは、10月に発表した中間予算で財政赤字が想定を上回り、経済成長が減速するとの見通しを示していました。ムーディーズも引き下げ方向で見直すと発表しています。

 

ドル/円:小幅に買い戻される

 ドル/円は、木曜日に9月以来の円高水準の111.06円まで下落。ただ111円割れは回避して、週末はやや買戻しが入りました。

 ドル/円は東京時間朝に111.18円の安値をつけてからじりじりと上昇を続け、NY時間夕方に111.62円まで戻しました。終値は111.528円(前日比+0.331円)。

 

ユーロ/ドル:1.19ドル台へ続伸

 ユーロ/ドルは、重要な抵抗ライン1.1850ドルを木曜日に上抜けして、この日は9月22日以来の高値となる1.1944ドルまで続伸。(チャート4)

 ユーロ/円も、ドル/円が下げ渋ったこともあって133.23円まで上昇、週の高値をつけました。(チャート5)

 ユーロ買いが強まった背景は、ドイツの政治が早期に安定に向かうとの期待がでてきたこと。メルケル首相のCDU・CSU(キリスト教民主・社会同盟)は、第2党であるFDP(社会民主党)と大連立を組む方向で11月30日に協議予定で、合意となれば再選挙は回避されることになります。ただ、FDPのシュルツ党首は連立に対して否定的な考えを持っているため、まだ予断を許さない状況です。