前日(11月20日)の市場概況

ドル/円:ドイツ連立交渉がご破算

 週明けの東京市場でユーロが急落。ドイツの次期政権樹立のための連立交渉が決裂したことが理由でした。ユーロ/ドルは1.17ドル後半から1.1722ドルへ急落、ユーロ/円も132円台なかばから131.16円まで下げて、約2カ月ぶりの安値をつけました。

 9月のドイツ総選挙後からメルケル独首相が進めてきた連立協議ですが、ここにきてご破算になったことで、再選挙の可能性が高まっています。ドイツの政治は不透明感が強まり、ユーロ圏全体やブレグジット交渉にも影響が出ると見られています。

 

 ただし当面はメルケル首相の続投するため大きな政治不安にはつながっていないこと、米国も税制改革の先行きが見えない状態で、一方的にユーロが売られることはありませんでした。

 欧州時間になるとユーロ/ドルは急速に買い戻されて、1.1808ドルまで反発。東京時間に下げた分をすべて埋め戻した後、再びこの日の安値に接近する1.1727ドルまで下げました。(チャート1)ユーロ/円も132.46円まで反発。ドル/円がしっかりしていたため、その後は132円台を割ることなく推移しました。(チャート2)

 

 

ドル/円:112円がしっかり

週明けのドル/円は、東京時間に一時111.88円まで下げて先週金曜日の安値を更新しました。この水準で底固さを確認すると上昇に転じ、NY時間には当日の高値となる112.71円をつけました。終値は112.62円(前日比+0.451円)(チャート3)