17年1-3月期決算は予想通り、空売り会社による不正指摘を否定

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
02018 瑞声科技控股(AACテクノロジーズ)  96.00 HKD
(05/15現在)
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瑞声科技の2017年1-3月期決算は、BOCIの予想通りの水準に達した。経営陣によれば、続く4-6月期にはメタルケース生産プロジェクトの増加やアンドロイド端末向けの音響部品ビジネスの拡大を受け、前期比で1桁台後半の増収を達成する見通しという。一方、経営陣は空売り会社ゴッサム・シティー・リサーチから指摘された不正行為の疑いを否定。高い粗利益率は説明し得る正当な数字であり、関係者との取引に関しても情報開示を行っていると説明した。BOCIは現時点で、同社株価の先行きに対する強気見通しを据え置いている。

1-3月期の売上高は前年同期比66%増、純利益は同72%増の10億6000万元に達した。粗利益率は前年同期を1.1ポイント上回る41.60%。部門別では非音響部品事業が同225%の大幅増収を記録している。同期の利幅の改善を支えたのは、メタルケース事業の効率化や収益源の拡大。また、ステレオサウンドの採用や防水加工といった音響部品の高付加価値化が、平均販売価格の上昇に寄与した。

経営陣によれば、4-6月期には前期比で1桁台後半の増収を確保し、粗利益率も小幅に改善する見通しという。前期比の増収を支えるとみられるのは、アンドロイド顧客向けの音響部品販売の伸びとメタルケーシング・プロジェクト4-5件の上乗せ。また、経営陣は17年通期決算について、前年比25%以上の増収見通しを維持。通期の粗利益率についても改善見通しを明らかにしている。

一方、経営陣は空売り会社が指摘した不正行為を否定し、疑惑が生じた部分について以下のように説明している。◇技術的なリーダーシップや高い生産効率、自動化レベルの推進、製品ミックスの優良化が、高い粗利益率を支えている、◇すべての関係者取引を全面的に開示している、◇不正疑惑に絡んで空売り会社が名指ししたLian Tai Precisionは自社にとって、メタルケース製造のCNC(コンピューター数値制御)プロセスにおける独立系アウトソーシング先である――。

BOCIは目標株価を17年予想PER21倍の水準に据え置き、株価の先行きに対する強気見通しを継続した。レーティング見直しにつながりかねない潜在リスク要因としては、大口取引先である米アップルのiPhone8出荷が予想を下回る可能性、自社製品の平均販売価格が予想を下回る可能性――を挙げている。

 

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