空売り会社による不正指摘を全面否定、投資家の懸念を払拭へ
| 現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
|---|---|---|---|
| 02018 | 瑞声科技控股（AACテクノロジーズ） |
81.43 HKD (06/07現在) |
 株価 企業情報 チャート
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瑞声科技は6日、空売り投資会社ゴッサム・シティー・リサーチが2度にわたり指摘した不正疑惑（関係者取引に絡む情報開示違反など）について反論するリポートを公表し、疑惑を全面否定した。さらに、カンファレンスコールを開催。調査に当たった外部の会計事務所は情報未開示など関係者取引上の問題は見当たらなかったと報告しており、同社経営陣は自社株買いを検討すると述べると同時に、自社業務が通常通りに行われていることを強調している。BOCIは不正指摘に対する同社の対応が賢明だったと前向きに評価し、投資家の懸念はこれで払拭されたとの見方。改めて同社のコーポレートガバナンスや経営ファンダメンタルズに対する信頼感を示した。また、疑惑が浮上して以来の株価下落を投資の好機と受け止め、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。
同社は独立系の非執行取締役で構成される特別委員会を組織した上で、会計事務所グラント・ソントン・アドバイザリー・サービシズに調査の実施を委託。グラント・ソントンはゴッサム・シティー・リサーチの指摘に基づいて調査を行い、その結果、関係者間取引に絡む問題や、アームズレングス規定（親子会社間・関連会社間での公正な取引を定めたルール）に違反するような取引は何ら見当たらなかったと報告した。
瑞声科技はまた、ゴッサムが指摘した“疑惑の叔父”ことPan Shinan氏、および瀋陽中北通磁科技との関係について説明したが、それによると、沭陽麗声電子の株主でLian Tai Precision（連泰精密科技江蘇）の経営者でもあるPan Shinan氏は、潘政民CEOと同姓ではあるものの、母方の祖母の兄弟の息子であり、関係者（当事者）ではない。また、呉春媛非執行董事による瀋陽中北通磁科技への投資は金融投資に当たり、関係者取引の開示要件には該当しないという。瑞声科技はゴッサムが挙げた複数の不正疑惑を3つに分類した上で、「ゴッサムが挙げた企業7社とはそもそも取引関係にない」「瑞声新能源発展（常州）など2社との取引については情報を開示済みである」と説明。さらにPan Shinan氏などとの関係に関するその他の指摘については、「規定に関するゴッサムの理解不足や曲解が根底にある」としている。
一部投資家は今回の不正指摘を受け、大口取引先の米アップルが調査に動く恐れがあるとし、両社の取引関係に悪影響を及ぼす事態を警戒しているが、潘CEOはこの点に言及しながらも、自社ビジネスが通常通り行われている点を強調。ファンダメンタルズも健全だとした。
BOCIは目標株価を17年予想PER21倍の水準に据え置き、株価の先行きに対する強気見通しを継続した。レーティング見直しにつながりかねない潜在リスク要因として、アップルのiPhone8出荷が予想を下回る可能性、自社製品の平均販売価格が予想を下回る可能性――を挙げている。
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