17年3月期は大幅増益、ガス販売とガス管接続の両事業が今後も成長持続へ

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
00384 中国燃気控股有限公司(チャイナ・ガス・ホールディングス)  13.00 HKD
(06/22現在)
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中国燃気控股の2017年3月本決算では、ガス販売、ガス管接続の両主力事業がいずれも、市場予想を上回る伸びを達成した。経営陣は決算会見の席上、向こう3期のガス販売目標を前年比25-30%増に設定するという強気の姿勢を見せた。また、今後は大気汚染対策として地方部の石炭利用をガス利用に置き換えるという、いわゆる「気代煤」(タウンシップ・ガス)プロジェクトが成長エンジンとなる見込み。経営陣はまた、健全なキャッシュフローを背景に、段階的に配当性向を引き上げていく方針を示した。BOCIは18年3月期、19年3月期の予想純利益をそれぞれ14%、10%増額修正し、同社株価の先行きに対する従来の中立見通しを強気に引き上げている

17年3月通期の純利益は前年比82.5%増、コア純利益は同20%増と、それぞれBOCI予想、市場コンセンサス予想を上回った。ガス販売量、ガス管接続量が前年比24%、22%増加した上に、両部門の利益率が前年並みを維持したことが背景。ガス販売量は都市ガスが16.2%増、長距離パイプライン・卸売りが46.2%増だった。また、金利低下や起債を受けた財務費用の軽減も採算性の改善に寄与し、コア・ベースの純利益率は前年を1.5ポイント上回る15.7%に達した。経営陣は1株当たり0.2HKドルの期末配当を実施する方針であり、年間配当は同0.25HKドルとなる見込み。コア利益ベースの配当性向は前年を1.4ポイント上回る27.4%となる。

経営陣は会見の場で、ガス販売量が向こう3期にわたり、少なくとも前年比30%、25%、25%の伸びを示すと予想(市場予想は10%台前半から半ば)。さらに新規のガス管接続数も350万世帯、450万世帯、500万世帯に上る見通しを示した。この2種類の予測値はいずれも市場予想を大きく上回る数字だが、自律成長だけで達成可能という。同社はこれに加え、年間20-25件の新規プロジェクトを獲得する方針。さらに新たに参入した「気代煤」プロジェクトが、今期から本格的に利益貢献を開始する見通しだ。BOCIは「気代煤」の純利益が18年3月期に2億7300万HKドル、19年3月期に6億9800万HKドルに上るとみている。

BOCIはガス販売量、ガス管接続量の予想以上の伸びや「気代煤」の収益成長見通しを指摘。DCF(ディスカウント・キャッシュフロー)方式に基づいて目標株価を引き上げ、同社株価の先行きに対する見通しを中立から強気に上方修正した。新たな目標株価は18年3月期予想PERで14倍、同期予想PBRで2.4倍に当たる水準。18年3月期にはコア増益率が前年比19%、ROEが23%に達する見通しから、この目標水準は適切としている。一方、レーティング見通しにつながる可能性のある潜在リスク要因としては、◇ガス販売量が予想を下回る可能性、◇「気代煤」の投資収益率が予想以下にとどまる可能性、◇当局が都市ガス事業の収益率規定を厳格化する可能性――を挙げている。

 

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