前日(11月6日)の市場概況

ドル/円:114.73円まで高値更新も、その後下落

 週明け113.98円でスタートしたドル/円は、東京時間の午前中に、先週の米雇用統計の高値を更新すると114.73円まで急上昇。今年3月15日以来の水準に迫りました。(チャート1)

 黒田日銀総裁は講演で、「強力な金融緩和を進めていく」と強調。10年物国債利回りが1カ月半ぶりの水準に低下して、日米金利差拡大を意識したドル買いの動きが出ました。

 ただ、仕掛け的なところもあって上昇は長続きせず、欧州時間に再び114円割れ。NY時間午後には、米長期金利の低下を理由に113.74円まで押し戻され、当日安値をつける展開となりました。終値は113.69円(前日比-0.375円)。

 

 

ユーロ/ドル:低迷

 ユーロ/ドルは、先週の米雇用統計発表直後に1.1690ドルまで跳ね上がりましたが、すぐに押し戻されてその後は低迷。この日は1.16ドルを割り、1.1579ドルまで下落しました。高値は1.1616ドルまで。(チャート2)

 

 

豪ドル/ドル:本日、RBA会合

 先週2日につけた0.7729ドルを高値に下げていた豪ドル/ドルは、この日は0.7637ドルで底値を固めて反発しました。ただ高値は0.7619ドルまでと、0.77ドルは相変わらず重い状況。(チャート3)

 今日は、RBA(豪州準備銀行)の政策金利発表があります。政策金利は、現行の1.5%に据え置く方針。他の主要中央銀行が金融政策の正常化へ急ぐなか、RBAはこのトレンドに追随せず、2018年下半期まで利上げはしない見通し。

 10日には、RBAはSoMP(金融政策報告書)を発表。景気拡大期待を織り込みすぎていたとして、成長率の見通しを修正すると見られています。また、インフレ見通しについても、第3四半期のCPI(消費者物価指数)の弱さを受けて下方修正の可能性があります。

 

 

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RBA政策金利、ドラギ総裁、イエレン議長