2月23日
インフラ関連銘柄が有望、17年も引き続き投資テーマに
中国本土のインフラ銘柄の株価は2016年10-12月期から上昇してきたが、BOCIは同セクターが17年も有力な投資テーマであり続けるとみている。国内経済の減速リスクがくすぶる中で、中国政府は不動産引き締めを余儀なくされており、安定成長維持に向けた施策がほぼ、公共投資頼みとなっていることが背景。インフラ部門の固定資産投資が17年には前年比17.0%増に加速するとみて(16年実績は前年比15.8%増)、ゼネコン各社の受注増や鉄道車両メーカーの業績回復を予想している。個別では、幅広くインフラ銘柄の株価の先行きに対して強気見通しを示し、中国建築国際(03311)、海天国際(01882)、中国交通建設(01800)をトップピック銘柄としている。
BOCIはインフラ関連銘柄の16年12月本決算で予想上振れが期待できる銘柄として中国建築国際と海天国際を挙げた。中国建築国際に関しては、16年通期に前年比7.1%、16年下期に前年同期比19.7%の増益を達成するとの見方。PPP(官民連携)プロジェクトの主要恩恵名柄の一つで、17年にはPPP関連の新規受注や実際の履行率が上向くと予想。新規受注は16年の前年比19.5%増に続き、17年も同17.0%増とみている。
このほか、中国鉄建(01186)、中国交通建設、中国鉄路通信信号(03969)、中国機械設備工程(01829)の16年本決算については、予想通りの水準に着地するとの見方。中国中車(01766)、株洲南車時代電気(03898)、アビチャイナ(02357)、中国鉄建高新装備(01786)に関しては、同期決算が予想を下回る可能性を指摘した。
一方、続く17年には、中国政府が推進するPPP(官民連携)プロジェクトが建設受注の伸びを後押しする見込み。PPPプロジェクトの総規模は16年12月時点で13兆5000億元(15年12月時点では8兆元)。メディア各紙によれば、PPPの奨励という政策的な追い風を受け、17年には地方政府ベースのインフラ建設プロジェクトの総規模が45兆元に達する見通しという。この数字は年間のインフラ固定資産投資の約3倍。BOCIは17年に着工しても完成までに3-5年を要するとみて、地方政府のインフラ建設支出が17-20年に11兆元規模で推移するとみている。
インフラ建設銘柄の16年の新規受注は軒並み好調だったが(中国鉄建が前年比28.5%増、中国建築国際が19.5%増など)、BOCIは前年実績の高さにもかかわらず、17年も一定の伸びが続くと予想。さらに停滞が懸念されたPPPプロジェクトの履行率が16年10-12月に大きく改善した点に触れ、17年にはさらなる改善が期待できるとしている。
BOCIは中国建築国際、海天国際、中国交通建設をトップピックとしつつも、短期的には16年の好決算銘柄が焦点になるとの見方。また、1年タームでは、中国交通建設、中国建築国際などの建設銘柄や、株洲南車時代電気、中国鉄路通信信号などの特定技術系企業を有望視している。
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