NYダウ最高値、ナスダックは最高値に届かず

 米景気は悪くないとの見方が広がり、NYダウとS&P500が先週は最高値をつけました。NYダウは、過去は米国経済の中心となる企業から構成されていましたが、銘柄入れ替えの遅れによって、今はややオールド・バリュー株の構成比が高く、景気敏感株もやや多めとなっています。そのNYダウは、米景気の見方が改善したことによって最高値をつけました。

 一方、米国経済をけん引するGAFAMなど大型ハイテク株の比率が高いナスダック総合指数は、米金利がまだ高水準にあることから、高値まで戻っていません。

 長期的には、ナスダックの方がNYダウよりも上昇率が高いですが、短期的にはNYダウの方が上昇しやすい環境となっています。

日経平均・ナスダック・NYダウの動き比較:2012年末~2024年9月(20日)

出所:2012年末を100として指数化、QUICKより楽天証券経済研究所作成

日本株は長期投資で買い場の判断を継続

 日本株の投資判断は、いつも述べていることと変わりません。日本株は割安で、長期的に大きく上昇する余地があると考えています。日経平均は、5年以内に5万円まで上昇すると予想しています。

 ただし、短期的な波乱はまだ終わっていない可能性もあります。日経平均はこれからも、急落・急騰を繰り返すでしょう。従って、リスク管理は大切です。割安な日本株を時間分散しながら買い増ししていくことが長期の資産形成に寄与すると考えています。

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