ガチ(本気)ホールド(維持)できる銘柄

 長期視点で見れば、日本と欧州各国が連携してルール作りを行っている水素社会にプラチナが大きく貢献する可能性があります。水の電気分解原理を利用した水素の生成において、使用する電気が再生可能エネルギー由来であれば、そこで生成された水素は「グリーン水素」と呼ばれます。グリーン水素は環境に最も優しい水素です。

図:期待されるプラチナの新しい需要(水素関連)

出所:WPICのデータより筆者作成

 水素は生成過程を明確にする目的で色分けされています(水素自体は無色)。グリーン水素のうち、使用する電力が太陽光発電によって得られたものであればイエロー水素、原子力発電によって得られたものであればピンク水素と呼ばれます。

 また、化石燃料を原料として生成した際に発生する二酸化炭素を回収した水素はブルー水素、回収せずに大気中に放出した水素はグレー水素と呼ばれます。グレー水素のうち石炭由来であればブラック水素などと呼ばれることもあります。

 下の図の通り、プラチナには「水素関連」の需要があります。近年、増加傾向を示しつつあること、今後増加が見込まれることを理由に、WPIC(World Platinum Investment Council)は今年から需給統計の項目の一つに加えました。

 プラチナにとって、水素は超長期視点のテーマです。半年や1年先ではなく、10年、20年単位の需要増加要因です。長期資産形成になじむ、テーマだといえます。

図:プラチナの産業用需要内訳(2024年予想)

出所:WPICのデータより筆者作成

プラチナだから積立投資をがんばれる理由」で述べたとおり、足元のプラチナは積立投資の収益を大きくし得る二つの条件を持っています。価格低迷を利用した効率的な保有数量増加の可能性があること、長期視点の価格反発を利用した最終的な収益増加の可能性があることです。

 これらは、バブル状態にある銘柄にはない、長期視点の資産形成に資する大変に大きなメリットです。心労をできるだけ軽減しながら、長期視点の資産形成をする銘柄として、プラチナは今後、注目されると筆者はみています。

 株価急落時に考える本当の「受け皿」銘柄。それは、バブル状態の銘柄と一線を画した、相対的に不安を低減する、特に積立投資に有利な二つの条件を兼ね備えた、ガチ(本気)でホールド(維持)できる銘柄です。

 長期投資のお供として、プラチナ積み立てを加えてみては、いかがでしょうか。(筆者は筆者の意思でプラチナの分析・情報発信を行っています。何らかの圧力を受けて、プラチナを取り扱うようなことはしておりません)

図:積立投資の収益イメージと効率化させるための二つの条件

出所:筆者作成

[参考]積み立てができる貴金属関連の投資商品例

純金積立(当社ではクレジットカード決済で購入可能)

純金積立・スポット購入

投資信託(当社ではクレジットカード決済、楽天ポイントで購入可能。以下はNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)成長投資枠対応)

ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)
三菱UFJ 純金ファンド
ゴールド・ファンド(為替ヘッジなし)