悩むポートフォリオの資産配分、簡単に解決できる

 私たちが長期的に資産運用を検討するにあたり、ハイリスク・ハイリターン商品である株式投資に資金をどの程度、配分するかは悩みどころです。

 米国では「アセット・アロケーション(資産配分)が長期的なリターンの9割を決める」という実証済の投資理論が有力です。

 この「資産配分が重要」である点を踏まえ、投資初心者でも誰でも簡単にできる、株式と債券の配分比率(割合)を決める次の計算方法を紹介します。

「株式の割合=100-年齢」
「債券の割合=年齢」

 例えば20歳であれば、「100-20歳=80」で運用資産の8割程度を株式に投資し、リスク(リターンのブレ)を乗り越えながら、長期リターンを追求してもいい、ということです。

 そして70歳であれば、「100-70歳=30」で株式配分比率は3割程度に留めるべきだという考え方です。

 図表1で示すとおり、この考え方では若年層ほど株式配分比率(リスク許容度)は高く、高齢ほど株式配分比率(同)は低下していきます。

 参考までに、「人生100年」と言われて高齢社会が進む国内では、「株式の割合=120-年齢」という考え方の計算式もあります。

 もちろん、個人にとっての最適な資産配分は、さまざまなデータを踏まえてプロファイリング(投資家個々のリスク許容度や投資選好)し、検討すべきですが、こんな簡単な「目安」も知っておいていいでしょう。

図表1:「100-年齢」で資産配分比率を計算

 注:リスク許容度を示す「RT(Risk Torelance)」は、RT5が高いリスク許容度を、RT0が低いリスク許容度をイメージ
出所:各種情報をもとに楽天証券経済研究所作成