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金相場は反落。
江守 哲
コモディティ デイリーコメント
貴金属、原油を中心とした商品(コモディティ)マーケットの要点をまとめたデイリーコメント。コモディティマーケットに精通した江守氏の鋭い着眼点に注目。
金相場は反落。市場予想よりも良好な米雇用関連指標を受けて、米債券利回りとドルが上昇し、金が売られた模様。ただし、3月のFOMC議事要旨公表後はドルが売られたことなどから下げ幅は限定的となった。
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金相場は反落。市場予想よりも良好な米雇用関連指標を受けて、米債券利回りとドルが上昇し、金が売られた模様。ただし、3月のFOMC議事要旨公表後はドルが売られたことなどから下げ幅は限定的となった。

米民間雇用サービス会社オートマティック・データ・プロセッシング(ADP)が発表した3月の全米雇用報告で、非農業部門の民間就業者数が前月比26万3,000人増と、市場予想の18万7,000人増を大きく上回った。

これを受けて、7日発表の米雇用統計でも強い内容が示されるとの見方が強まり、金が売られた模様。しかし、FRBが公表した3月のFOMC議事要旨で、大半の参加者が過去の量的緩和で膨らんだ4.5兆ドルの保有資産の縮小について、年内に開始するのが適切であると考えていたことが判明し、金は下げ幅を縮めた模様。

安全資産としての需要も金相場を下支えしたとみられる。シリアでの化学兵器攻撃を受けてロシアと米国の対立が高まるとの見方や、米中首脳会談を前に北朝鮮が弾道ミサイルを発射したことなども、安全資産としての金買いを促す格好となった模様。

FOMC議事要旨の見方は様々だが、株式市場の反応は過剰と考えられる。結果的にリスクオフ的な動きになったが、実際には株式や債券市場に大きな影響を与えるほどの内容ではなかったといえよう。

金市場は上昇の前にむしろ調整したほうが良い状況にあり、上値は重くなると考えるのが妥当であろう。本格的な上昇は調整完了後と考えている。

非鉄相場は総じて堅調。原油相場が底堅かったことや、3月の米ADP民間雇用が市場予想を上回ったことも下支えとなった模様。また中国勢が休暇明けで市場に戻ったことも相場を押し上げたといえるだろう。

アルミは1,960ドルを回復し、銅も上昇して重要なサポートである5,800ドル水準を維持した格好となった。また軟調だったニッケルも急伸し、1万ドルの節目を回復した。

亜鉛も2,700ドルの下値を割り込まずに上昇し、鉛も底堅い動きにある。このように、非鉄相場は目先の底値を確認した可能性が高い。米中首脳会談や米雇用統計を通過すれば、株価の上昇から非鉄相場もさらに上値を追う展開になっても全くおかしくないだろう。この時期は銅を中心に上昇しやすい季節にあると考えられる。

原油は小幅続伸。英北海油田の生産停止が支援材料になったとみられ、ブレント原油が一時1カ月ぶりの高値を付けた。ただし、米国内の原油在庫が予想外の増加となったことで上げ幅を縮小した模様。

北海のバザード油田(通常生産量=日量18万バレル)での予定外の生産停止がブレント原油の支援材料となっていたようである。補修作業に1日ないし2日かかる見通しだが、これが再開されれば売り材料になるだろう。

一方、この日の注目は米国内の原油在庫が前週比160万バレル増加した点であろう。市場予想は同43万5,000バレル減であり、前日発表された米石油協会(API)の統計でも同180万バレル減だったことから、二重のサプライズとなった。

ただし、石油製品在庫の減少は支援材料であると考えられる。ガソリン在庫は60万バレル減、ディスティレート在庫は50万バレル減だった。最近の製品在庫の減少傾向は顕著であり、これが石油相場全体を支えているといえよう。

一方、米国内の石油掘削リグ稼働数の増加を受けて原油生産は増加しており、この週も前週比で日量5万バレルも増加している。これが米国内の原油在庫の増加を促し、結果的に原油相場の上値を抑える結果となっているようである。

米国内の石油需要が堅調であれば吸収できるのだが、そこまで需要は強くないとみられる。結果的に、OPECが減産を行うことで米国が原油輸入を減らし、米国内需給を調整するしかないだろう。

WTI原油は結果的に51.30ドルの重要なレジスタンス超えに失敗しており、さらに買われすぎでもあることから、目先は調整しやすい地合いにあるとみられる。49.60ドル程度で下げ止まるかを注視することになろう。

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