金相場は反落。16年10~12月期の米実質GDP確定値は年率換算で前期比2.1%増と改定値(1.9%増)から上方修正され、市場予想の2.0%増も上回ったことから、ドルが買われ、米長期金利が上昇したことが金を圧迫した模様。

ただし、英国のEU離脱やフランスの大統領選挙の不透明感が下値を支えているとみられる。4月は株高の季節と考えられ、金は一時的に圧迫されやすいとみられる。一方で欧州での選挙で極右が伸長する可能性が残っていることや、メイ英首相が正式にEU離脱手続きに着手したことで、ややリスク回避的な動きもみられているようである。

フランス大統領選の第1回投票で、極右のルペン氏が予想以上に支持を集めれば、市場が不安定化し、金への注目が集まる可能性があろう。最終的にはルペン氏は敗北するとみられているが、予断を許さない。

また、トランプ大統領の政権運営能力に懐疑的な見方があることも、金相場を支える可能性があるとみられている。現在の下げは想定通りの動きと考えており、目先は1,220ドル台までの調整が入ると考えられる。

非鉄相場は総じて堅調に推移。ただし、高値から下げており、目先の高値を付けた可能性が示されている模様。アルミは1,981ドルまで上昇しており、2,000ドルの大台が視野に入りつつあるとみられる。銅も6,000ドル近辺まで上げている。

ただし、これらの水準を上抜けるのは簡単ではないだろう。上下を繰り返し、下値をしっかりと固めてからの上昇になるものと思われる。非鉄相場が連動する原油相場が本格的に回復すれば、非鉄相場も同様に上向くことになろう。

また、非鉄はトランプ銘柄との認識になっており、米国経済が堅調に推移し、株価が上昇すれば、連れて上げやすいと考えられる。

原油は大幅上昇。3日続伸となり、約3週間ぶり高値を付けた。世界的な原油供給過剰の緩和に向けたOPECの協調減産の延長にクウェートが支持を表明したことが背景にあるようだ。

国営クウェート通信(KUNA)によると、マールゾウク同国石油相は、「OPECの加盟国と非加盟産油国による協調減産の延長を支持する国々の一部だ」と発言している。米国の原油在庫の増加傾向が上値を抑えてきたが、この点はすでに織り込まれたといえよう。

また、価格下落の間に投機筋は買いポジションを強制的に減らす動きを続けてきた。その結果、原油相場は十分に下げ、47ドルで底打ちしているとみられる。市場では供給過剰懸念がくすぶるものの、50ドル以下で生産を継続できる生産者はほぼ皆無であろう。

世界的に原油在庫が高止まりしているが、OPEC加盟・非加盟国による日量120万バレルの減産は、いずれ世界の石油需給の改善につながるだろう。OPEC加盟国の産油量は3カ月連続で減少し、順守率は95%に達している。過去に見られない水準であることを理解しておく必要があろう。

また、ロシアなど非加盟産油国も段階的に生産を削減している。これらもいずれ、世界の石油需給の改善につながろう。

一方、国際エネルギー機関(IEA)のファティ・ビロル事務局長は、「OPEC加盟・非加盟国が減産に努めているものの、原油価格は大きく上昇することはない」との見方を示している。ビロル事務局長は、「市場には大規模な在庫が存在するため、価格が大きく上昇すると期待するのは現実的ではない」と指摘。

さらに「米国だけでなく、ブラジルやカナダの産油量が増える」とし、現在の減産合意に参加していない産油国から価格下落に向けた圧力がかかる可能性があるとの見方を示している。IEAは今年の世界石油需要が前年比で日量140万バレル増加すると予想している。

IEAは需要国の集まりであり、従来は価格高騰に警笛をならすのが通例だが、このような発言が聞かれるのは珍しいといえよう。

一方、WTI原油は重要なポイントだった49.50ドルを超えたことで、上向きになっている。ただし、短期間での上昇により、買われすぎ感が強まっているとみられる。51.30ドル前後まで戻せば、今回の戻り局面では十分であろう。

本格的な上昇基調への回帰には、52.70ドルを超えることが不可欠であろう。また、本日のCFTCのレポートで、投機筋がどの程度ポジションを解消しているかも確認したいところである。