金相場は下落。医療保険制度改革(オバマケア)見直しに関する法案の採決を控え、米金利が上昇したことから売りが出たようである。短期的には買われすぎ感があり、調整が入りやすい地合いにある模様。またドルが小幅に上昇したことも、上値を抑えやすい。

この日発表された米新規失業保険申請件数が予想外に増加したことはドル売りにつながり、金は上昇したが、その後発表された2月の米新築一戸建て住宅販売件数が7カ月ぶりの高水準となったことでドルは上昇に転じ、金に売りが出たようである。

市場では、オバマケアの改革について混乱が生じており、トランプ大統領が打ち出す減税やインフラ投資に影響が出るとの懸念が浮上しているようである。そのため、金市場への関心が高まる可能性もある。

一方、パラジウムの堅調さが際立っている。800ドルを超えており、直近高値を更新している。要注目である。

非鉄相場はアルミが堅調。銅も上昇した。銅はチリのエスコンディーダ銅山のストライキに終息の兆しが出たことで上値が重かったものの、買われているようである。

銅鉱山の過半数の権益を保有する英豪資源大手BHPビリトンは生産再開を目指す方針を表明した。賃金改定などを盛り込んだ新たな契約を巡る労使の交渉が難航する中で、労組側が暫定的に18カ月間、旧契約を適用する法令上の権利を行使することを決めた。

これにより、ストは終結した。労使双方は協議を継続し、今後18カ月以内に新契約の締結に努力しなければならない。

一方、ニッケルは続落し、反発の兆しが見られないようである。亜鉛は反落したが上昇基調を維持し、前日に急伸した鉛は高値を維持している。全般的にしっかりとした動きにあり、他のコモディティに比べ相対的な堅調さは際立っているようである。

原油は下落。OPEC主導の減産の市場への影響が限定的との見方が上値を抑えている模様。また米国内の原油在庫の減少が進まないことも影響しているようである。OPEC加盟国と非加盟国は1月1日から日量180万バレルの減産を開始したが、その直後こそ原油相場は上昇したものの、その間に投機筋が大量の買いポジションを積み上げてしまったことから、いまはポジション調整が上値を抑える状況にあるとみられる。

OPEC諸国はおおむね合意内容の通りに減産を実施しているが、非加盟国は減産の実施が不十分な状況にある。一方で、米国のシェールオイル生産者は原油相場の回復を背景に、リグ稼働数を増加させ、産油量も増やしている。

一方で、戻り局面では将来の生産量の販売価格をヘッジするため先物市場で売りを出しており、これが想定以上に原油相場の上値を抑えているようである。石油掘削リグ稼働数は今後も増加する可能性が高く、これが心理的に原油を買いづらくすることになろう。また生産の伸びが需要を上回るとの見方も根強く、上値を買う動きが出づらい。

このように、現在の原油市場には非常に悩ましい状況にある。しかし、明白なのは、現状の原油価格では長期的に生産を継続できないという事実であろう。

今後は徐々にこの点を織り込む形で原油相場は底打ちから上向きに転じることになろう。一方、OPECと一部の非OPEC加盟国の石油相が26日にクウェートで会合を開き、減産順守について協議する見通しである。現時点ではまだ方向性は見えていないが、最終的にOPECは減産実施を6月末から半年間延長することになりそうである。これが、結果的に原油相場の下値を押し上げることになると考えている。