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金相場は続伸。一時約3週間ぶりの高値を付けた。
江守 哲
コモディティ デイリーコメント
貴金属、原油を中心とした商品(コモディティ)マーケットの要点をまとめたデイリーコメント。コモディティマーケットに精通した江守氏の鋭い着眼点に注目。

金相場は続伸。一時約3週間ぶりの高値を付けた。

2017/3/23
金相場は続伸。一時約3週間ぶりの高値を付けた。トランプ政権の政策運営をめぐる不透明感を背景にドルが7週間ぶりの安値まで下落しており、さらに米国債利回りも低下したことから、金への関心が高まっているようである。
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金相場は続伸。一時約3週間ぶりの高値を付けた。トランプ政権の政策運営をめぐる不透明感を背景にドルが7週間ぶりの安値まで下落しており、さらに米国債利回りも低下したことから、金への関心が高まっているようである。

トランプ大統領や共和党議会指導部は医療保険制度改革(オバマケア)の改廃法案可決に向けて、十分な支持を得られていないようであり、23日の下院での法案採決が不透明になっている模様。法案は可決されない可能性が高いとの見方が多く、これが市場の混乱を招くとみられており、金市場への関心を高める結果となっているようである。

また原油相場が軟調に推移しているため、米利上げペースが鈍化するとの見方も金相場を支えていると考えられる。ただし、目先としてはすでに十分に戻しており、1,250ドルを前にいったんは調整に向かう可能性が高いと考えられる。もっとも、長期的に上昇するとの見方が変わることはない。

非鉄相場は反発。アルミは上昇し、銅は5,700ドルまで下げたが、その後は大きく反発している。5,860ドルを超えると上昇に勢いがつきそうである。ニッケルは下げているが、安値からは大きく戻している。9,800ドル割れは回避されそうである。

また亜鉛は上昇し、鉛は急伸し、2,360ドルまで上げている。このように見ると、非鉄相場は、いまは不安定だが、全般的には堅調に推移していると判断することができるだろう。LME在庫も全般的に低下傾向にある。

原油は下落。過去最高水準にある米国内の原油在庫の増加を受けて、昨年11月以来の安値を付けた。OPECは減産しているが、米国の在庫が増えていることから、世界的な需給バランスの改善が進みづらくなっているようである。

OPECと一部の非OPEC産油国は17年上半期に日量180万バレルの減産を実施することで合意したが、世界の原油在庫はほとんど減少していないのが実情である。このため、OPECは減産期間の延長に傾きつつあるようである。

OPECは減産合意をおおむね順守しているが、中身はサウジだけが減産しているだけであり、さらに非OPEC諸国は合意された減産をまだ完全には履行していないのが実態である。一方で、米国ではシェールオイル生産者が掘削リグ稼働数を増やしている。

3月17日までの週の生産量は日量913万バレルと前週比2万バレル増となり、16年平均の890万バレルを上回っている。現状の価格水準での増産には疑問も残るが、採算が合う一部の生産者が増産しているとすれば、上値は重くならざるを得ないだろう。

ただし、OPECが減産を下半期にも延長すれば、在庫は減少し、原油価格は60ドル台を付けると考えられる。投機筋のポジション解消が終了すれば、そこが底値になろう。

米エネルギー情報局(EIA)が公表した米国内の原油在庫は前週比500万バレル増となり、10週ぶりに減少に転じていた前週から一転して増加した。市場予想の同280万バレル増も上回った。ただし、ガソリン在庫は同280万バレル減となり、ディスティレート在庫も同190万バレル減だった。製品在庫の減少は原油価格の下支えにつながっているようである。

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