金相場は6日続落。5週間ぶりの安値を付けた。米利上げが確実とみられる中、ポジション調整の売りが出ているといえよう。短期筋は米利上げを嫌気して売りを出しているが、長期投資家からすれば、この下げは買い場と考えられるだろう。

米雇用統計は堅調な内容が予想されているが、3月の利上げ以上に重要なポイントは今後の利上げペースである。3回で維持されれば、利上げの市場への影響は軽微にとどまり、金相場の底値確認につながる可能性は十分にあるだろう。

一方、ECBのドラギ総裁がユーロ圏経済の先行きに楽観的な見方を示しており、さらに声明から「目標達成に向け正当化されるなら理事会は利用可能なあらゆる措置を利用する」との文言が削除されていることから、今後のユーロの反発の可能性を念頭に入れておくべきであろう。

また、欧州の政治リスクは安全資産としての金の魅力を高める可能性がある点も念頭に入れておきたい。

非鉄相場は軟調に推移。米利上げへの警戒感から売りが出ているようである。また中国の2月のCPIが0.8%上昇と、1月の2.5%から大幅に低下したことも心理的に圧迫した可能性がある。

アルミは下げ渋ったが、銅は重要なサポートの5,600ドル台にまで下げており、ニッケルも安値圏を維持している模様。亜鉛も小幅安だが、鉛は反発している。そろそろ下値を固める動きに入ってくるだろう。

銅は中国の輸入減に加え、LME在庫増なども影響しているが、現行水準で下げ止まるかがきわめて重要であろう。一方でトランプ政権への期待が再び高まれば、上向きに転じることになろう。

原油は続落。過去最高の米国の原油在庫を嫌気した売りが出ている模様。また、OPECの減産が世界の原油供給の過剰感の解消につながりにくいとの見方も背景にあるようである。

米エネルギー情報局(EIA)の原油在庫統計で、最新週の原油在庫が5億2,840万バレルと過去最高を記録したことが示されている。現在の大幅安の背景には、積み上がった投機筋のロングの投げがあるとみられる。市場では、米国内の過剰在庫懸念に加え、シェールオイル増産計画に対する警戒感もある。

しかし、現行水準で増産を続ければ、結果的に収益性を損なうことになるだろう。過去の学習効果がないのかどうか、今後のシェール企業の対応を見極めたい。いずれにしても、50ドル割れの水準で長期的に生産を継続できる石油会社は存在しないとみられる。この点を理解しておくことが肝要であろう。

一方、サウジアラビア当局者は米シェールオイル企業に対して、米国の産油量増加を相殺するためにOPECが協調減産を延長すると考えるべきではないとしている。協調減産を受けた原油相場の回復を背景に、米シェール企業は今週開催されたエネルギー関連会合で、生産を積極的に増やす計画を相次いで発表している。

しかし、サウジアラビアのファリハ・エネルギー相は同会合で、「原油価格の持ち直しによる恩恵に米シェール企業はただ乗りすべきではない」としている。しかし、その判断は米国のシェールオイル企業次第であることは言うまでもない。今後の動向を見守りたい。