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金相場は続落。
江守 哲
コモディティ デイリーコメント
貴金属、原油を中心とした商品(コモディティ)マーケットの要点をまとめたデイリーコメント。コモディティマーケットに精通した江守氏の鋭い着眼点に注目。
金相場は続落。堅調な米国経済指標やFRB関係者の利上げに前向きな発言を受けたドル高進行が圧迫した模様。ここにきて3月の米利上げ観測が高まっており、これが金相場の上値を抑えているようである。
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金相場は続落。堅調な米国経済指標やFRB関係者の利上げに前向きな発言を受けたドル高進行が圧迫した模様。ここにきて3月の米利上げ観測が高まっており、これが金相場の上値を抑えているようである。

これまでは、米国株高と金相場の上昇が併存する動きにあったが、さすがにこれだけ利上げ観測が高まると、金相場の高値維持も難しくなったといえよう。米週間失業保険申請件数が44年ぶりの低水準となり、労働市場のひっ迫が確認される一方、最近のインフレ率の上昇もあり、3月14・15日開催のFOMCで利上げが行われるとの観測が急速に高まっているようである。

利上げを織り込むまでは、金相場は上値を抑えられる可能性があろう。本日はイエレンFRB議長とフィッシャー副議長が講演する予定である。ここで3月利上げの最後の地ならしを行うことになろう。

しかし、一方で世界的な不透明感とインフレに対するヘッジは不可欠であるとみられる。株価の上昇に合せて金を買うことは、きわめて重要な運用の考え方であろう。このような考え方は世界的に広がりつつあるとみられ、今回の利上げを背景とした下落が顕著になった場合でも、金相場の下値余地は小さいだろう。

一方、銀相場が大きく下落している。これまで銀相場が堅調に推移しすぎていた面もあり、さすがに調整も大きくなっているとみられる。それでも金と同様に下値余地は小さいと考えている。またプラチナも大幅安となっている。

ドイツの2月の自動車生産台数は前年同月比7%減の49万2,100台に低迷。輸出台数も5%減の38万0,700台、国内販売(新車登録台数)は2.6%減の24万3,600台だった。欧州ではディーゼル車が主流だが、そのディーゼル車に搭載されているのが、排気ガスの抑制のためのプラチナを原料とした触媒である。

ドイツでの自動車販売の低迷は気がかりだが、金相場が堅調に推移し、テーマが投資対象としてのプラチナとの位置づけになれば、出遅れ感や割安感から買いが入ることが想定されよう。

非鉄相場は大幅反落。アルミは1,900ドルを維持したが、銅は6,000ドルを割り込んだ。ニッケルも大幅安になっている。しかし、それぞれサポートの5,800ドル、10,750ドルを維持しており、基調は維持されている模様。

亜鉛も下げたが2,760ドルを維持し、鉛も2,200ドルは維持している。まだ基調は変わっていないと考えられる。米国株の調整とドル高が圧力になったといえるが、長期的な上昇基調に変化はないだろう。

原油は下落。OPEC加盟・非加盟国の減産合意について、ロシアの減産が十分に履行されていないとの見方が圧迫要因になった模様。ロシアのエネルギー省によると、2月の産油量は前月比変わらずの日量1,111万バレルで、同国の減産目標に対して3分の1の履行にとどまっている。

またドル高も弱材料である。FRB高官の発言で早期利上げ観測が高まっており、これが上値を抑えているとみられる。さらに、最新週の米国内の原油在庫は8週連続で増加しており、5億2,020万バレルと過去最高を更新している。

このように、目先の材料は原油相場の圧迫要因ばかりである。しかし、逆を言えば、今後はこれらが改善していくと予想できるだろう。また今回の下げで、懸念されていた投機筋の買いポジションの積み上がりの解消が進んでいるとすれば、押し目場面となると考えられよう。50ドル以下では米国のシェールオイルも含め、どの産油国も収益が出ないことを考慮したい。

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