金相場は下落。ただし、安値からは大幅に戻している。下値警戒感や押し目買い意欲の強さを感じる動きである。3月の米利上げ確率が高まっており、これがドル高を誘っていると見られるが、その割にドルが上昇していない印象が強く、これが金相場を支えているといえよう。

最近はFRB当局者が利上げの可能性を繰り返している。NY連銀のダドリー総裁は「金融引き締めの根拠がより一層説得力を持つものとなっている」と指摘。さらにサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は「利上げを遅らせる必要は全くない」としている。

何とか3月の利上げを市場に織り込ませようとしている。昨年9月はこれに失敗し、結果的に利上げは12月を待つことになったが、今回は想定以上にFRB関係者の発言に市場が反応している印象である。

それでも金相場が下げ渋っているところに、今回の金相場の強さを感じる。市場では3月の利上げ確率は前日の35%から66%に上昇しているが、この動きを今後も注視することになろう。ただし、目先の材料で金相場の大局的な見方が変わることはないと考えている。

市場では、3日に実施されるイエレンFRB議長の講演が注目されている。ここで、利上げの可能性を示唆すれば、金相場はさすがに圧迫されるものと思われる。それでも、下値は限定的との見方は変わらない。一方、銀やパラジウムが堅調に推移している点にも注目しておきたい。

非鉄相場は総じて堅調。トランプ米大統領の議会演説が好感されたといえよう。具体性に乏しい内容だったが、将来のインフラ投資の拡大を想起させており、これが非鉄相場を支えることになるだろう。

また、中国の製造業購買担当者景況指数(PMI)が市場予想を上回る好調な内容だったことも材料視されたといえるだろう。アルミは1,950ドルを超える水準にまで上昇。銅も節目の6,000ドルを回復した。ニッケルも高値圏を維持し、亜鉛も上昇基調に戻した。鉛も大幅に反発するなど、この日の非鉄相場は極めて強い動きだったといえよう。

これらはトランプ銘柄であると考えられることからも、今後も上昇が期待できる市場として認識されるだろう。

原油は小幅続落。米国の週間石油在庫統計で原油在庫が過去最高を更新したことから、OPECの減産効果が相殺されるとの見方が強まった模様。米国内の原油在庫は先週150万バレル増加し、8週連続の増加で合計5億2,020万バレルとなり、過去最高を更新した。

在庫の増加が続いていることから需要の伸びが世界的な原油の供給過剰を吸収するには不十分との見方が広がりつつあるようである。OPECの減産順守率は94%近くに上昇しているようだが、サウジアラビアとアンゴラが減産幅を拡大し、減産が進んでいない他の加盟国の分を穴埋めしている。そのため、他の加盟国の減産順守が不可欠な状況にある。

また、日量30万バレルの減産で合意したOPEC非加盟のロシアは、2月の産油量が同1,110万バレル前後となっており、昨年10月の産油量である1,120万バレル超からは減少したものの、減産合意の順守が進んでいない状況にある。これから減産を加速させることができるかがポイントになるだろう。

米エネルギー情報局(EIA)の在庫統計では、原油在庫は前週比150万バレル増、ガソリン在庫は同55万バレル減、ディスティレート在庫は同93万バレル減だった。一方、産油量は日量930万バレルと、前週比3万バレル増だった。産油量の増加が顕著になるようだと、原油価格の上値が抑えられる可能性があるだけに、この動きが続くかを注視したい。