金相場は下落。ただし、週間ベースでは小幅高だった。欧米の政治リスクが下値を支えていると言えよう。投資家の安全資産としての金選好の動きは続いているとみられる。

ドル高基調はそう長くは続かないと考えられることから、金市場は長期的に魅力のある投資対象となろう。目先は買われすぎとみられ、3月に向けて調整が入りやすい傾向もあるため、これからさらに値を上げていくのは難しいだろう。しかし、長期的な見方は変わらない。

またトランプ米大統領の政策への懸念やオランダ、フランス、ドイツでの国政選挙などへの懸念が金相場を支えるだろう。一方、米利上げも早くて6月となる可能性が高く、これも当面の金相場を支えることになろう。

世界最大の金ETFであるSPDRゴールド・トラストの17日時点の金保有高は841.17トンと、前日の843.54トンからやや減少した。

非鉄相場は軟調な展開。アルミは1,900ドルを割り込み、銅も6,000ドルの大台を割り込んだ。ニッケルは逆に11,000ドルを回復し、高値を維持している模様。亜鉛・鉛は調整モードに入りつつあるとみられる。この動きには注意が必要であろう。

銅は引き続きチリ銅山のストや、インドネシアでのフリーポート・マクモランの銅精鉱の輸出停止に関する報道に注目することになろう。アングロアメリカンはチリのエルソルダド銅山の操業を一時的に停止することを明らかにしている。

アングロアメリカンは、エルソルダド銅山を再設計する意向を示しているが、チリ鉱山規制当局の承認を取得できなかったと説明している。同銅山の15年の生産量は約3万6,000トンと規模は大きくない模様。

またフリーポート・マクモランは、インドネシア・パプア州のグラスバーグ銅山で不可抗力条項を宣言。同銅山からの銅精鉱輸出は1カ月以上も停止が続いているという。先週は生産自体が停止した模様。

この状況がすでに織り込まれたとすれば、銅相場もいったんは調整に向かい、底値を確認することになろう。5,800ドルで下げ止まれば、長期的な上昇基調は続いていると判断してよいだろう。

原油はほぼ横ばいでの推移。米国内の石油掘削リグ稼働数の増加や過去最高の原油在庫が上値を抑えている模様。一方で供給過剰対策としての主要産油国の減産への取り組みは支援材料とみられる。

OPECの減産順守率は約90%に達している。さらにOPECは加盟・非加盟国の減産期間延長を検討しているようである。世界の原油在庫が目標水準までに減少しなければ、減産幅を拡大する可能性もあるだろう。

米国内の石油掘削リグ稼働数は前週比6基増の597基と、15年10月以来の高水準となった。増加は5週連続で、9カ月にわたり回復基調が続いている。前年同週は413基だった。また、3月のシェールオイル生産は日量7万9,000バレル増の487万バレルと、昨年5月以来の高水準になる見通しである。しかし、生産量を増やすと、原油価格が下落する可能性があるため、産油量の増加は大きくならないものと考えるのが妥当であろう。

チャート面では、徐々に上向きになり始めているように見える。今週にも大きな動きが出ることもあり得るだろう。投機筋の買いが膨らんでいるが、一方で商業筋が上昇によるマージンコールに耐えられるかにも注目しておく必要があろう。