金相場は上昇した。1月の米CPI、小売売上高の伸びが予想を上回ったことで近い将来の利上げ観測が改めて高まったが、ドルが高値から下げたことで上昇している模様。また米国株が過去最高値を更新する中でも上昇しており、金の強さが目立つ格好となっている。

イエレンFRB議長は14日の議会証言で、「利上げを遅らせれば、FRBの対応が後手に回る」と発言したが、3月の利上げ確率は上がっていない。市場は利上げペースが速まるとは見ていないようである。

米長期金利は2.50%台に乗せてきたが、これを明確に上抜けるかは心理的に重要であろう。しかし、なかなか金利が上がってこないことは、金市場にはポジティブな要因とみられる。またトランプ政権がドル安を志向している可能性が高いことも同様である。

一方、世界最大の金ETFのSPDRゴールド・トラストの年初来の金保有高は18トン増と、最も少なかったところから増加している。投資家はもっとも売ってはいけないと考えられる11月と12月に大量に売ってしまっている。トランプラリーの中、株高で金を売却した投資家が多かったようだが、底値売りになっているようである。データ上は11月と12月は上昇が期待できる期間である。

もっとも、3月以降はいったん緩む可能性もあり、今月の戻り高値はいったん売却するタイミングであることも念頭に入れておくとよいだろう。一方、南アランドが急伸しており、連動性の高いプラチナが上昇する可能性が高まっている。パラジウムの堅調さと併せてみておくようにしたい。今年はこのPGM系が堅調に推移しそうな雰囲気である。

非鉄相場はきわめて堅調に推移。アルミは1,900ドル台に乗せ、銅も6,000ドル台を維持している。ニッケルも続伸している。ただし、亜鉛と鉛は軟調だった。米国株高とドル安が支援材料になり、非鉄相場は長期的な上昇基調が続く可能性が高いと見られる。中国で追加の景気対策やインフラ投資が実行されるようだと、さらに上昇基調が加速することになるだろう。

原油は小幅反落。米国内の在庫が過去最高水準にあることが嫌気された。米国の在庫統計は弱材料だったが、OPEC加盟・非加盟国の協調減産が順調に実施されていることが下値を支えているようである。世界的に供給が減少するとの見通しが下支える構図になり、さらに需要の堅調な伸びが世界の石油在庫の調整に寄与し、原油相場は長期的に上昇に向かうだろう。

また、ドル安基調も下値を支えることになるだろう。米エネルギー情報局(EIA)が発表した10日までの週の原油在庫は前週比950万バレル増となり、過去最高を記録した。またガソリン在庫も同280万バレル増となり、過去最高に達した。一方、米国内の原油生産量は前週比1,000バレル減少している。

今の原油価格の水準では、積極的に増産できない模様。少なくとも、原油価格が大きく下げる理由はないとみられ、まずは上げてから生産者がどのような対応を見せるかに注目すべきであろう。投機筋のポジションが軽くなれば、本格的に上昇に向かうことになろうが、ドライブシーズン入りにはまだかなり時間もあるため、上昇は当面は緩慢なものになるだろう。