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金相場は下落。
江守 哲
コモディティ デイリーコメント
貴金属、原油を中心とした商品(コモディティ)マーケットの要点をまとめたデイリーコメント。コモディティマーケットに精通した江守氏の鋭い着眼点に注目。
金相場は下落。ドル高や株高といった金にとってネガティブな材料がそろったことが背景にある模様。また最近の上昇で買われすぎ感も強まっており、目先はむしろ調整があった方が健全であると言えよう。
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金相場は下落。ドル高や株高といった金にとってネガティブな材料がそろったことが背景にある模様。また最近の上昇で買われすぎ感も強まっており、目先はむしろ調整があった方が健全であると言えよう。

一方で米国や欧州の政治・経済的な不透明感が残ることから、安全資産としての買いが下値を支える構図は長期的に変わらないだろう。また、トランプ政権が掲げる政策自体が将来ドル安を誘発することになるとみられるため、これもドル建て金価格を支えるといえよう。

短期的にみれば、目先はチャートポイント上限まで上昇してきたこともあり、調整が入るのがむしろ自然であろう。一方、欧州では3月末のオランダから始まる各国の国政選挙が政治的見通しを不透明にしているようである。

4月にはフランス大統領選の第1回投票が実施されるが、極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首が勝利する可能性が大きな不透明感をもたらしている模様。一般論として、ルペン氏が大統領になる可能性は低いとみられているが、昨年の英国のEU離脱やトランプ氏の米大統領選の勝利など、不測の事態が起きる可能性は十分にあるだろう。

このような状況もあり、不透明な政治要因が金相場を支える構図は当面続くものと思われる。特にルペン氏はユーロ圏離脱に加え、EU離脱の是非を問う国民投票の実施を公約に掲げているだけに、EU分裂リスクが市場を不安定にさせることから、金市場への関心は高まらざるを得ないだろう。

非鉄相場はアルミと鉛が反落したが、銅が急伸。一時6,204ドルまで上昇した。引き続き供給面の問題に注目が集まっている。チリ・エスコンディダ鉱山でスト問題の解決に日数がかかるようだと、さらに上昇する可能性がある。

一方、中国の経済成長やインフラ投資なども非鉄相場の堅調さを後押ししている。またインドネシアのグラスバーグ鉱山で、フリーポート・インドネシアによる銅精鉱の輸出停止が続いていることも供給懸念につながっているようである。

ニッケルも直近高値を更新しており、基調は強い。ただし、この日は価格が高値を付けた後は下げており、目先の高値を付けた可能性も指摘できよう。長期的な上昇見通しは不変だが、調整を繰り返しながら、最終的には需給がさらに逼迫するとみられる2020年に向けて相当高い水準にまで値を上げていくだろう。

原油は反落。ドル高が重石となった。また米国の生産増の可能性を嫌気した売りが上値を抑えた模様。OPECが月報で、減産が順調に進んでいることを示したが、この日の市場では反応がなかった。

これは非常にサプライズである。ドル高が今は嫌気されているようだが、トランプ政権が掲げる政策がドル安を招く可能性があることから、将来的には原油相場にはポジティブに作用することになろう。

OPECはこの日、加盟・非加盟国の協調減産後初めての月報を発表。サウジが1月に大幅な減産を実施し、OPECの1月の減産履行率は93%に達した。1月の加盟国の産油量は前月比日量89万0,200バレル減の3,213万9,000バレルとなった。この結果、昨年11月30日の総会で決めた上限目標の3,250万バレルを下回った。

サウジが49万6,200バレル減の994万6,000バレルと、1,000万バレルの大台を下回った。同国の上限は1,005万8,000バレルであり、これも大きく下回っている。イラクは16万5,700バレル減の447万6,000バレル、アラブ首長国連邦(UAE)は15万9,300バレル減の293万1,000バレルだった。減産を免除されたイランは5万0,200バレル増の377万5,000バレルだったが、上限の379万7,000バレルを下回っている。

1月の世界の産油量は129万バレル減の9,582万バレルで、OPECのシェアは0.5%低下の33.5%だった。このペースで減産が進むと、OECD諸国の石油在庫は6月末には18%程度減少する計算になる。

クウェートのマールゾウク石油相は、「現在の原油価格は適正であり、OPEC加盟国と非加盟国による減産合意がさらに達成されることにより上昇する見通しだ」としている。

一方市場では、米国内の石油リグ稼働数が圧迫要因になっているとの認識のようである。リグ稼働数の増加がシェールオイルの生産回復につながると考えているようである。3月の米シェールオイル生産高の増加率は5カ月ぶりの大きさとなる見通しだが、増やせば原油価格が上がらなくなり、採算が取れなくなるだろう。米国の石油会社に学習効果があるのか、試されることになろう。

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