金相場は上昇。トランプ米大統領の経済政策をめぐる不透明感から安全資産である金に資金が向かっている模様。

トランプ大統領はTPPからの離脱に関する大統領令に署名。さらに米国企業に対して、米国内の工場を国外移転させ、米国に製品を輸入する企業に対しては国境税を課すとした。トランプ大統領の保護主義的な姿勢が鮮明であり、これまでの発言が本気であることが確認された。

米国が内向き志向になることが決まったと見られ、これにより米国が弱体化する可能性が高まったといえよう。またドル安を志向していることも明白になったと見られ、金にはポジティブな状況にあるといえる。

今後は経済・外交がきわめて不安定になることが予想され、金への関心がさらに高まることになりそうである。

非鉄相場はおおむね堅調。反発基調が明確になり、再び上向く可能性が高まっているようである。アルミは長い上ひげになっているが、高値を維持できるかを見極めたい。また銅やニッケル、鉛、亜鉛は上昇しており、底割れ回避で再び上向きに転じたといえよう。

ドル安の進行で割安感が出たことや、トランプ米政権のインフラ整備策への期待感が買いを支えている模様。ニッケルはインドネシアの鉱石禁輸措置の緩和を受けて軟調地合いにあったが、ようやく底打ちしたと見られる。中国の週末の春節入りもあるが、当面は堅調に推移しやすいものと考えられる。

原油は反落。OPEC加盟・非加盟国の減産が計画通り進んでいるものの、米国内の石油掘削リグ稼働数の増加が嫌気されている。OPEC加盟・非加盟の産油国のエネルギー担当相はウィーンで会合を開き、昨年末に合意した削減目標の日量約180万バレルのうち150万バレルの削減は達成済みとしている。

減産は順調に進んでおり、需給調整が進むことになると見られる。これが原油相場を押し上げることは言うまでもないだろう。またドル安基調もドル建て原油価格にはポジティブ要因と見られる。

米国内の石油掘削リグ稼働数の大幅増加を嫌気する向きもあるが、実際の生産量が増えていないのだから、懸念しすぎと言わざるを得ないだろう。現在の価格水準でも採算が合う石油会社は少ないと見られる。この点を市場はいまだに理解できていないようである。

一方、イラクのルアイビ石油相は減産合意の延長が必要か否かに言及するのは時期尚早としているが、原油相場は60~65ドルに上昇するとの見通しを示している。いまは減産を履行せざるを得ず、その結果が価格上昇ということになるのかもしれない。