金相場は反落。12月の米CPIが前年同月比3.1%上昇と好調だったことで、ドルや米国債利回りが上昇し、金には売りが出ている模様。買われすぎ感もあると見られ、目先は調整する可能性がある。

ただし、米国株が崩れるとドルが売られ、金利が低下するため、安全資産としての金の魅力が高まる可能性がある。20日の大統領就任式で波乱が見られれば、金相場が再び息を吹き返すことも想定される。

一方で、米国のインフレ圧力の高まりにより、FRBが一段と積極的な利上げを行うようであれば、一時的に金は上値を抑えられる可能性があろう。とはいえ、インフレが強まれば、実質金利の低下から金は割安になろう。現時点でも理論値は1,400ドル程度であるとされる。

いずれにしても、短期的にはトランプ次期米大統領の政策内容と市場の反応を待つことになろう。

非鉄相場はアルミが堅調。1,800ドルを維持し、さらに高値を更新して一時1,834ドルを付けている。銅は小幅続落。過熱感から調整が進んでいる。5,600ドル前後で下げ止まるかがポイントになりそうである。

LME在庫は引き続き増加傾向が続いている。ニッケルも安値圏での推移だが、1万ドルを維持して値固めの状況にあるように見える。一方、堅調さを維持しているのが亜鉛である。反落から反発しており、強さが感じられる。直近高値を超えるかに注目したい。

鉛も同様に強い。下げにくい動きにあるが、買われすぎ感が解消されていない点は気になる。中国の経済指標の発表がある一方で、来週以降の春節(旧正月)の休暇も近づいており、目先は上値が重くなりやすいとの見方もある。また20日に米大統領就任式を控えていることもあり、リスクを積極的に取る動きが止まり、目先は上値の重い状況が続く可能性もある。

原油は下落。ドル高や米国の産油量の増加見通しが重石となった。米エネルギー情報局(EIA)は2月の米国のシェールオイル生産が4カ月ぶりに増加に転じるとの見通しを示しており、これが材料視されたようである。EIAは2月の米シェールオイル生産量が日量4万0,750バレル増の474万8,000バレルと予想している。

一方でOPECは世界の原油余剰が縮小しつつあるとしている。ただし、最新の月報では、主要産油国の減産を受けた原油相場の上昇が、シェールオイルの掘削増加を後押ししており、米国の産油量が回復する可能性があると指摘している。

OPEC月報によると、加盟国の12月の産油量は前月比22万0,900バレル減の3,308万5,000バレルだった。サウジアラビアの減少幅が最大だった。ただし、これはインドネシアを除いた水準。サウジが14万9,300バレル減の1,047万4,000バレルと最大の減少だった。

またナイジェリアも11万3,500バレル減の154万2,000バレル、ベネズエラは4万5,200バレル減の202万1,000バレルと、それぞれ減少した。一方、イランは9,500バレル増の372万バレル、イラクは4万2,600バレル増の463万2,000バレル、アンゴラは3万5,600バレル増の172万4,000バレルだった。

12月の世界の産油量は30万バレル減の9,692万バレルで、OPECのシェアは0.1ポイント低下の34.1%だったとしている。

市場の懸念は引き続き米国での産油量の増加だが、リグ稼働数の伸びが鈍化しており、さらに原油相場も依然として50ドルを超える程度であり、生産者から見れば増産メリットはほとんどない模様。

そのため、すぐに米国の産油量が増加する状況ではない。まずは価格が上昇し、それを見たうえで、安定的な高値維持が確認されない限り、生産者も安心して増産はできないだろう。50ドルはその判断の最低ラインとみられることを理解しておく必要がある。