金相場は続伸。一時7週間ぶりの高値を付ける場面があった。トランプ次期米大統領の記者会見での発言を受けたドルの下落と米国債利回りの低下を背景に上昇に転じた模様。

米国株は上昇しているが、これまで上昇してきたドルの上値が重くなっており、これが売り込まれてきた金をサポートしているといえよう。ただし、目先は買われすぎ感も強く、1,200ドルの節目を前に売りが出る可能性もあろう。

トランプ氏の会見自体は全くの失望的な内容だったが、一方で本音が見えなかったともいえよう。20日の大統領就任までは明確な方向性は見出しにくく、いったんは直近の動きは止まる可能性はあろう。

非鉄相場はまちまち。トランプ次期米大統領の記者会見を控えて様子見ムードが広がる中、アルミが急伸した。銅は一時12月中旬以来の5,700ドル乗せとなったが、引けでは下げている。

またニッケルは利益確定で急落し、再び1万ドル目前まで下げている。短期的には買われすぎだったとみられ、1万ドルを割り込む可能性も否定できないだろう。亜鉛と鉛も上値がやや重くなっており、買われすぎ感の解消で下落に転じる可能性もある。

中国の需要回復と世界の成長拡大への期待は根強いものの、いったんは調整が優先されてもおかしくはないだろう。ただし、長期的には強気な見方を変える理由はないと考えている。

原油は急反発。トランプ次期米大統領の記者会見を受けたドル安やサウジアラビアがアジアへの原油輸出を削減するとの報道が材料視された模様。この日の上昇率は昨年12月1日以来で最大だった。

サウジはアジアの一部顧客に対し、2月の原油供給量を若干減らすと通告。イラクは南部バスラ港からの原油輸出を2月には日量364万1,000バレルに増やす計画としているが、これらの材料はその日によって注目度が変化している印象がある。ただし、この日の戻しの動きを見る限り、50ドルの大台割れを売りたいと考えている市場参加者はいないといえよう。

短期投機筋のポジション調整が進んだ可能性もあり、下値リスクは再び低下したと考えられる。

一方、米エネルギー情報局(EIA)が発表した在庫統計では、原油在庫が前週比410万バレル増加したが、オクラホマ州クッシングの原油在庫が57万9,000バレル減少したことを市場は材料視したもようである。

またガソリン在庫は500万バレル増、ディスティレート在庫は840万バレル増とともに大幅な増加だったが、これまでにすでに大きく売り込まれていたこともあり、相場への影響は限定的だったようである。

ただし、米国内の原油生産が前週比18万バレル増加し、日量895万バレルにまで回復している点は気になる。最近の石油掘削リグ稼働数の増加傾向もあり、米国内の石油生産者はいつでも増産できる体制にあるとみられる。

しかし、増産を急げば、再び原油価格は売り込まれる可能性が高まる。米国の石油会社が賢明であるかが試されているともいえるだろう。産油量が日量900万バレルを超えるようだと、市場はこれを弱材料として認識する可能性があるだけに、今後の産油動向とリグ稼働数の状況には注意が必要である。