金相場は上昇し、6週ぶりの高値を付けた。11日にトランプ次期米大統領の記者会見を控える中、ドルが売られたことで買われている模様。

また、メイ英首相が前週末に、EU加盟国の恩恵にこだわらない考えを表明したことで、同国がハードブレグジットに向かうとの懸念が高まったことも、安全資産としての買いを集める要因になった模様。

しかし、目先はトランプ氏の記者会見の内容次第で市場は大きく動くことになろう。これまでドル高・株高・金利上昇という三重苦で売られてきた金が、再び売られるのかは記者会見次第となろう。

トランプ氏はこれまで為替相場に言及していないこともあり、ドル高けん制発言などが出るようだと金には大きな追い風となろう。一方、現物市場では、旧正月を前に中国の需要が堅調になっているとの指摘が聞かれる。

非鉄相場は堅調に推移。中国の昨年12月のCPI・PPIが予想を上回る伸びだったことを受けて、同国の経済の先行きに期待感が広がった模様。銅は5,700ドル台を回復した。また鉛も2,100ドル台を回復し、亜鉛は供給不足懸念から約4週ぶりに2,700ドル台に戻している。

強さが戻りつつあるものの、11日のトランプ氏の記者会見次第では調整が入る可能性もあるだけに、注意が必要であろう。中国の16年12月のCPIは前年同月比2.1%上昇。上昇率は11月の2.3%を下回ったが、堅調さは維持している。

また12月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比5.5%上昇し、11月の3.3%から加速。11年9月以来の高水準だった。石炭などの原材料価格が急上昇したことが背景にある模様。

PPIが上向いたことで、貸し出しの増加や建設ブームを受けて製造業や内需が回復していることが示された格好とみられる。

原油は大幅続落。主要産油国による協調減産合意の履行への疑念が売りにつながった模様。サウジアラビアなどOPEC加盟国は減産に動いているが、他の主要産油国が後に続くかについて、市場は不安視しているようである。

OPEC第2位の生産国であるイラクは2月のバスラ港からの原油輸出を過去最高水準に引き上げる見通し。減産合意にもかかわらず、同国南部の原油輸出は1月上旬に過去最高に近い水準を維持している。

ただし、OPEC非加盟国のロシアとカザフスタンは減産を実施していると公表しており、市場はこれを全く材料視していないことになる。またインタファクス通信によると、アゼルバイジャンのエネルギー省が、OPECの減産合意に従い、減産を開始したとしている。

現在の調整は、これまでの投機筋のロングの積み上げの調整とみるのが妥当であろう。需給はこれから改善していくことを考えると、原油価格がさらに下押しすると考えることに無理があるだろう。

一方、米石油協会(API)によると、6日までの週の米国内の原油在庫は前週比150万バレル増だった。クッシング原油在庫は同18万7,000バレル減だった。またガソリン在庫は同170万バレル増、ディスティレート在庫は同550万バレル増だった。

WTIは節目の50ドルに近づいている。売られすぎ感が徐々に強まりつつあり、底値確認は近いだろう。