金相場は上昇。一時約4週間ぶり高値を付けた。ドルが14年ぶりの高値から下げており、ドル高基調が一服していることが背景にある模様。また中国とインドの現物需要が増加したとの報道も材料視されたようである。

米国を中心に株価は引き続き堅調に推移しているが、ドルの上昇が止まりつつあることで、先物市場での売りは止まっているようである。一方で世界最大の金上場投資信託(ETF)であるSPDRゴールド・トラストの金保有高は3日に1%減少し、813.87トンとなっている。保有高は11月の米大統領選以降で14%減少しており、投資家の金離れが見られる模様。しかし、割安感が出ていることは確かであろう。

一方、12月のFOMC議事要旨では、トランプ次期政権の財政刺激策で経済成長が加速する可能性があると参加者のほぼ全員が考えていたことが示された。しかし、金相場は議事要旨公表後も上げ幅を維持しており、これも地合いの変化を感じさせる動きといえよう。またFOMCでは、多くの参加者が財政政策の影響に関する不確実性を示しており、今後は緩やかな利上げペースになるとしていたことが、ドル高を抑制しており、これも金相場には追い風となったといえよう。

いずれにしても、これまでの売り一辺倒の地合いは止まっていると見られ、短期トレンドは反発から上向きになっている模様。目先は1,215ドルから1,230ドルを目指す展開になると考えられる。超長期ではさらなる上昇の可能性があるとの見方は不変である。

非鉄相場は堅調に推移した。ドル安や中国の鉄道整備計画への期待感が買いを支えた模様。これまでの軟調な地合いにから底打ちを確認するような動きに入っており、反発が期待できる展開になりつつあろう。ニッケルも1万ドルを回復しており、反発地合いに入りつつあると見られる。

底値を拾うには良いタイミングにあるように見える。長期的に見れば、需給バランスの改善が進むだろう。最終的には、現行水準は割安だったとの判断になるだろう。

原油は反発した。米国内の原油在庫が前週に減少したとの見方や、主要産油国による減産合意について順守する兆しが出ているとの見方が買い材料となったもよう。ただし、この2日間の値動きは激しくなっており、方向感を探る展開にあるといえよう。

前週分の米国内の原油在庫は220万バレルの減少が見込まれている。石油会社は税制面の理由から、年間の最終週に在庫を取り崩した可能性が高いとみられている。

実際に減少していた場合には、相場が上昇する可能性がある。一方、OPEC加盟国であるクウェートの国営石油会社は、17年第1四半期に生産を削減すると表明。これを受けて、産油国が過剰供給の削減を目的とした減産合意を順守するとの期待が高まりつつあるという。

減産合意では、クウェートは日量13万1,000バレル減産する必要がある。減産合意が順守されているか監視するためのOPEC委員会の会合は、21日・22日にウィーン開催される予定である。

実際の数値は1月が終わらないと確認できないが、実際に削減されているとなれば、市場は素直に買い材料として扱い、相場は上昇に向かうことになるだろう。

現状の価格水準では、米国のシェールオイルも採算が合わない。増産すれば、原油価格が下がるだけであり、そう簡単に増産はできない。結局のところ、原油価格は上昇せざるを得ない状況にあるといえよう。

これにドル高基調の調整が加われば、基調は一気に上向きに転じる可能性もあるだろう。時間はかかるかもしれないが、方向性はすでに決まっていると考えている。