金相場はほぼ変わらず。ドル高が一服する中、安値拾いの買いが入り始めている感がある。徐々に底堅さが出てきており、下値を売る動きは一巡しつつあるように思われる。

11月の米大統領選以降のドル高や長期金利の上昇、さらにFRBの利上げペースの加速示唆により、金相場は大きく値を下げてきた。しかし、これらの動きもかなり市場に織り込まれてきたことや、金は売られすぎになっていることもあり、この安値を叩く動きは控えられる可能性が高まっていると見られる。

しかし、今後もドル高・金利上昇が続く可能性は否定できない。金価格の反転・上昇は長期的な動きになるだろう。一方、原油高により今後はインフレ傾向が強まると見られる。そうなれば、インフレヘッジ需要が増加し、金相場は長期的には上昇に転じることになるだろう。

また地政学的リスクを背景に安全資産への逃避的な買いにも支えられる可能性がある。金上場投資信託(ETF)からの資金流出は続いているが、すべての投資家が金を手放したいと考えているわけではなく、この流れもいずれ止まるだろう。とにかく、長期的に見ておくことが肝要である。

非鉄相場は全般的に軟調。アルミは上げたが、それ以外は小幅に下げている。中国への懸念を指摘する声もあるが、最近の経済指標は堅調であり、現時点で懸念を強める必要はないだろう。クリスマス休暇を背景に買いが入りづらいこともあり、目先は上値が重くなろうが、急落は回避されるものと考えられる。

原油は反落。リビアの原油生産量がこの先3カ月で増加するとの見方から売りが出た。また米国の原油在庫増も嫌気された。リビア国営石油会社(NOC)は、シャララ、エルフィール油田からのパイプラインが再開したことを確認。この結果、今後3カ月間に日量27万バレル増産が見込まれるとしている。

こうなると、OPECが合意した減産の効果が限定的になる可能性があり、これを市場が嫌気する可能性がある。米エネルギー情報局(EIA)が発表した石油在庫統計では、製油所が生産を増やしたにもかかわらず、16日までの週の米国内の原油在庫は前週比230万バレル増だった。ただし、ガソリンやディスティレート在庫は減少している。原油在庫の増加は5週間ぶりだった。輸入は111万バレル増と大幅に増加したが、原油生産は1万バレル減少。

原油価格は回復傾向にあるが、原油生産はそれほど増えていない。増やせば原油価格が下落に転じる可能性があることを、米国のシェールオイル企業もさすがに理解しているものと思われる。原油相場の長期上昇見通しは全く変わらない。上昇が期待できる投資対象のひとつとなり得るだろう。