金相場は下落。1カ月半ぶり安値を付けた。FRBが予想外に利上げに前向きなタカ派的だったことを受けて、引き続き売りが出ている。

FRBの利上げペースの加速観測を背景に米国債利回りは上昇しており、ドル指数も14年ぶりの高値をつけていることから、金には買いが入りづらい模様。また株高基調の継続で安全資産としての金に買いが入らないようである。

ただし、今後はインフレ懸念が強まることになろう。長期金利の上昇ペースを上回るペースでのCPIの上昇を背景に実質金利が低下する可能性が高いだろう。そうなれば、金価格の割安感に目が向かざるを得なくなるだろう。

現状でも金価格の理論値は1,400ドル程度と推定され、現状の水準は割安といえよう。しかし、市場はこの点に気づいていないようである。また円建て価格でみても、いわゆる保有コストはマイナス圏で推移しており、長期投資のタイミングであることが示されていると見られる。安い時に買っておくのが金投資の極意であることはいうまでもないだろう。

11月から2月までの投資においてプラスリターンが獲得できる確率は82%であるとされる。ちなみに、UBSは今後3カ月の金相場見通しを1,100~1,250ドル、12カ月見通しを1,350ドルから1,300ドルに引き下げている。

非鉄相場はおおむね下落。FRBの利上げ決定を受けたドル高が上値を抑えている模様。しかし、それでも急落しているわけではなく、小幅な調整にとどまっている。景気見通しの改善期待などもあり、非鉄市場はきわめて底堅い展開にあろう。

下げても下値は限定的であり、すでに長期の底打ちを確認していると見られること、さらに将来の需給ひっ迫懸念などもあり、押し目は拾われることになろう。

原油は上下に振れたが、崩れるところまで下げていない。WTIは一時50ドルの節目を割り込んだが、これを維持して安値からは大きく戻している。

OPEC加盟国が輸出量を削減する意向を示しており、下値を売りづらい状況にあるといえよう。最近の投機筋の高値での買いつきが投げさせられた可能性があり、一定のポジション調整が進んだ可能性がある。

FRBが1年ぶりに利上げを決めたことで、ドル高基調が鮮明になっているが、その割に原油相場は相当底堅いといえる。市場では、米国の増産懸念やOPEC加盟国による減産の実効性への疑念などから上値は重いとの指摘も聞かれる。

しかし、サウジアラビアやクウェートなどがアジアの取引先に対し、OPECの減産合意を受けて供給量を減らすと伝えている。またサウジは欧米の取引先にも取引量の削減を通知済みとされている。

今回の減産合意は、産油国の威信が掛かっている。市場の思惑とは裏腹に、履行される可能性が高いと思われる。その結果、需給の大幅な改善が確認される頃には原油相場はすでに高値圏に上昇していることだろう。