金相場は下落。FOMCで0.25%利上げが決定され、さらに来年の利上げペースが加速する可能性が示唆されたことを受けて10カ月以上ぶりの安値に下落し、1,150ドルの節目を割り込んでいる。

FRB関係者による成長見通しは前回とほぼ変わらなかったが、金利見通しでは17年内の利上げが1回増えたことはサプライズだった。これを受けて、米国債利回りが上昇しており、ドル高に拍車がかかっている。

金利の上昇は金利の付かない金の保有コストを高めるため、金相場の圧迫要因になる。この状況が解消されない限り、現状で金への投資を拡大する向きは出てきづらいだろう。株価が調整し、リスク回避的な動きが見られれば多少の金買いは出てくるだろうが、現状では金相場の浮揚は想定しづらいところである。

しかし、長期的には買い場に近づいている。1,000ドルの節目を下回るとは考えておらず、ここまでの下げを想定したうえで対応するようにしたい。一方で、インフレ率の上昇リスクを考慮すれば、実質金利の低下は金相場の押し上げにつながると見られる。

現状の米実質金利から見た金価格の理論値は1,400ドルから1,450ドルであると推測され、現状の金価格は割安ともいえる。

非鉄相場はおおむね軟調。FOMCの結果待ちとなり、様子見ムードが広がった。ただし、利上げによるドル高を警戒した売りが目立っている。中国の11月の新規融資の増加が買い材料視される場面もあったが、全般的に上値は重い展開だった。

原油は急落。FOMCでの利上げ決定を受けたドル高が売り材料視された。米エネルギー情報局(EIA)が発表した原油在庫は前週比260万バレル減と、市場予想の160万バレル減を上回る減少となったが、材料視されていない模様。また原油生産量は小幅に増加しており、この動きには注意が必要であろう。

一方、OPECは月報を発表し、加盟国が過去最高水準からの生産抑制を実施し、非加盟国も減産の約束を履行しない場合には、17年には余剰が従来予想を日量約30万バレル上回る124万バレルになる可能性があるとした。これも売り材料視された可能性がある。

しかし、今回は合意の通りに減産しないと、原油価格が下がるだけでなく、OPEC加盟・非加盟国に対する信認も大きく低下することになるだろう。したがって、今回は減産が実施されると考えられる。

OPECが公表した11月の産油量は前月比15万1,000バレル増の日量3,387万バレルだった。サウジアラビアやイランは産油量が減少したが、来年1月からの協調減産に参加しないナイジェリアやリビアは増やした。ナイジェリアは6万3,000バレル、リビアは4万8,000バレルそれぞれ増産し、両国の増産量は合計で11万バレルを超えた。

OPECは11月末の総会で、リビアとナイジェリアは内戦や武装勢力による破壊活動の影響で石油生産が増えづらいとして減産を免除し、増産上限も設定していない。しかし、両国が今後も産油量を増加させるようだと、OPECの減産は一部相殺されることになる。

一方、クウェートの産油量は5万1,000バレル、サウジは4万7,000バレル、UAEは1万9,000バレル、それぞれ減少した。またイランも6,000バレル減となった。イラクは2,000バレル増だった。一方、16年の世界の原油需要見通しは前月予想から1万バレル上昇修正の9,441万バレル、17年見通しも1万バレル上方修正の9,556万バレルとしている。