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金は下落
江守 哲
コモディティ デイリーコメント
貴金属、原油を中心とした商品(コモディティ)マーケットの要点をまとめたデイリーコメント。コモディティマーケットに精通した江守氏の鋭い着眼点に注目。
金は下落。世界的な株高や米国債利回りの上昇を背景に、10カ月ぶりの安値に下落する場面があった。金市場では、イタリアの政治的不安定への懸念は材料視されなかった模様。
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金は下落。世界的な株高や米国債利回りの上昇を背景に、10カ月ぶりの安値に下落する場面があった。金市場では、イタリアの政治的不安定への懸念は材料視されなかった模様。

4日のイタリアの憲法改正に関する国民投票では、改正が否決され、レンツィ首相は辞意を表明。これを受けて、2月初旬以来の安値となる1,157ドルにまで下落する場面があったと見られる。一時は上昇していたことから、この日の高値から30ドル以上も下げる場面があった。

また11月の米ISM非製造業景況指数が市場予想を上回る強い内容だったことで米国債10年物利回りが一時上昇したことも、金利の付かない金の売り材料となった模様。現状の金融市場動向を考慮すれば、やはり金相場は上昇しづらい状況が続くといわざるを得ないだろう。

ただし、今後の米長期金利が伸び悩む一方、原油価格の上昇で米CPIが上昇すれば、実質金利がマイナスになる可能性がある。その場合には、金投資に妙味が出ることを念頭に入れておく必要があるだろう。

非鉄相場は全面高の展開。株高や欧州での政治リスクへの懸念がそれほどでもなかったことで、買い安心感が広がっていると見られる。また、主要金融機関の非鉄に関する強気な見通しも上昇につながったもようである。繰り返すように、非鉄相場はすでに歴史的安値から脱却しており、水準を徐々に切り上げている。今後も長期的にはこの動きが続くことになろう。

原油は上昇した。ただし、直近高値付近では手仕舞い売りも出ており、高値からは下げている。米国の石油掘削リグ稼働数が増える中、OPEC減産が供給過剰を緩和するのに十分かどうかを見極めたいとする売りが出たようだ。

市場の関心は、OPEC加盟・非加盟国による会合に移っている。OPECの日量120万バレル減産に合わせて、非加盟国も減産ができるかに注目が集まっている。ロイターによると、OPECの11月の産油量は過去最高の日量3,419万バレルとなっている。前月の3,382万バレルから37万バレル増加となっており、今後の減産が順調に進むのか、市場は注視している模様。

特に供給削減を免除されているリビアとナイジェリアが生産量を回復させるようだと、減産効果が低下する可能性もあり、注意が必要である。また、WTI原油は短期的に買われすぎ感が出ており、上値が重くなる可能性がある。その場合でも、48.50ドルを割り込むほどの下げにはならないと考えている。

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