金は横ばい。11月に月間で約3年ぶりの下落幅となったが、この流れが止まらない。ドルの上値は重くなっているが、原油高で米債券利回りが上昇しており、これが圧迫要因になっているもよう。

米大統領選でトランプ氏が勝利して以降、インフラ投資の拡大が成長とインフレを促進するとの観測が高まっており、これが長期金利上昇を促し、ドルの上昇につながっていると見られる。金相場の上昇のきっかけがつかめない状況は変わっていないと考えられる。

いまはこれらの背景に変化がみられるまでは、辛抱の期間が続くことになろう。本日の米雇用統計で基調が変わるかに注目しておきたい。

非鉄相場はおおむね横ばいでの推移。中国の製造業購買担当者景況指数(PMI)が堅調な内容だったことやOPECの減産合意を受けた原油高がみられたものの、銅やニッケル、鉛、亜鉛などは大きな動きにはなっていない。

アルミは下げている。これまでの上昇基調は中期的には継続しているものの、短期的にはやや上値が重くなっているようである。

米新政権によるインフラ投資への期待で買われてきたが、上値を追うには一段の材料が必要になりつつある。また米雇用統計やイタリア国民投票などの材料もあり、市場はこれから不透明感が強まる可能性があり、ここからは慎重に見ていくことも重要であろう。

原油は大幅続伸。OPECによる8年ぶりの減産に続いて、ロシアも減産で合意したことが買い材料になった。OPECとロシアの協調減産は15年ぶりで、アゼルバイジャンも減産協議に前向きな姿勢を示しているもよう。

重要なポイントは、減産合意が順守されることであるが、今回のOPEC総会で減産合意していなかった場合には、40ドルにまで下落していたと考えられ、やはり一定の効果はあったことは間違いないだろう。

ドル高基調でも上昇していることを考えると、原油相場は実は相当強い可能性がある。金融市場では、「OPECは結局減産できない」「米国のシェールオイルが増産される」との理由で、原油価格は上昇しないとみている向きがかなり多い印象である。今回の決定と来年の需給バランスを理解できていないのだろう。

原油市場において金融プレーヤーが増えたことで、需給面の材料が価格に正しく反映されなくなっていることが多くなっている。OPEC加盟国や非加盟国が合意に基づいて減産すれば、来年は日量250万バレル近くの需給改善の可能性があろう。

そうなれば、50ドル台で推移していること自体に違和感が出るだろう。50ドルを固める動きになれば、55ドル、60ドルと5ドル単位での上昇基調に入ることになるだろう。ドル高が止まれば、さらに水準が押し上げられることになるだろう。