金相場は反落。米大統領選でのトランプ氏勝利後の国債利回り上昇を受けて、ドル指数が14年ぶりの高値に上昇したことが嫌気されている。しかし、株価は徐々に重くなっており、米国債利回りにも頭打ち感が出ているようである。そのため、目先の金相場の下値は堅いものと思われる。

トランプ氏勝利後に金相場は大きく下げたが、現行水準で値固めができれば、上向く可能性が高いと考える。またドル高が許容範囲を超えつつあり、反転することも十分に想定されよう。市場では、トランプ政権へのインフレ期待からドルが上昇する一方で、ドルとユーロが再びパリティになる可能性を取り上げる向きが増えているもよう。

それでも金相場が堅調に推移している背景には、金の安全資産としての価値を見出している投資家が少なくないことを意味していると考えられよう。今後はトランプ氏が選挙戦で掲げていた政策をどの程度実行できるかに焦点が移るだろう。

一方、パラジウムが非常に強い。ただし、730ドルを超えられないと、買われすぎ感が強いこともあり、トリプルトップ完成になろう。

非鉄相場は頭打ちの動きでおおむね下落している。ようやく落ち着きを取り戻した格好であり、これまでのややバブル的な非鉄買いの動きに一服感が見られるようである。特にトランプ政権のインフラ投資拡大への期待で買われた銅は、さすがに短期間で上がりすぎであろう。

ドルが下落し、株価が調整すれば、それまでの投機筋のロングの整理が相場を急速に冷やす可能性があろう。

原油は軟調に推移。米エネルギー情報局(EIA)が発表した米国内の原油在庫が市場予想を大幅に上回ったことが重石となった。ロシアがサウジアラビアと協議する意向を示したが、在庫増がそれを打ち消した格好である。前日はOPECが11月30日の総会を控え、減産に向けた取り組みを進めているとの報道を受けて急伸していた。

ロシアのノバク・エネルギー相は、同国が生産量抑制についてOPECの決定を支持する用意があるとしている。さらにOPECが総会で生産抑制の条件について合意できる可能性は大きいとの見方を示していた。

OPEC加盟国の多くのエネルギー関連閣僚は18日にカタールのドーハでコンセンサス形成のため非公式会合を開催するもよう。サウジとロシアのエネルギー相も会談する可能性があるとされている。ただし、イランのザンギャネ石油相は参加しないもよう。

いずれにしても、30日のOPEC総会で減産の各国割り当てが決まらないと、市場は再び混乱することになる。今回のOPEC総会ほど重要なものはないだろう。

原油相場の方向性を決めるうえで、きわめて重要であり、その内容と市場の反応にはこれまで以上に注意が必要であろう。EIA原油在庫は前週比530万バレル増と市場予想の同150万バレル増を大きく上回った。ガソリンは同75万バレル、ディスティレート在庫は同31万バレル増だった。また原油生産量は1万バレルの減少だった。

原油相場は不安定な動き。ユーロの下落も重石になっている。相場反転には需給改善が不可欠であり、その意味でもOPEC総会は重要である。そのうえで、米国の産油量が増えず、在庫も減少することが必要であろう。現状ではすぐに反転上昇するとは考えにくい状況にあろう。