金相場は急落。5カ月ぶり安値を付けた。米国のインフラ支出拡大がインフレ率を押し上げるとの見方がドル高につながっており、さらに米国債利回りの上昇も圧迫要因となっている。

6月3日以来の安値をつけるなど、金の地合いは急速に悪化している。また他のコモディティにも売りが出ており、ドル高・金利上昇が逆風となっているとみられる。

米国株に資金が流入する中、債券が売られて金利が上昇する悪いパターンに陥っており、株価の調整が入れば、金利は低下し、ドルも下落する。その場合には金への興味が回帰すると考えられるが、今すぐにそのような動きになるかはまだ見通せない。

一方、共和党政権の金相場の平均騰落率は、一年目は1.2%下落と下げる傾向がある。ただし、その後は2年目が15.4%上昇、3年目は9.8%上昇と上昇に転じるが、4年目は6.0%下落となっている。

つまり、大局的には1年目は下げるものの、2年目・3年目は上昇すると考えられる。このパターンになるのであれば、1年目の下落が押し目買いの機会になると考えられる。

そのうえで、19年の高値で売り抜ける戦略になるだろう。このパターンはまさにコモディティの4年サイクルにピタリとはまるパターンにみえる。来年はあまり大幅な期待をせずに、押し目を丹念に拾うことが肝要になりそうである。

もっとも、この見方もトランプ政権の政策運営次第である。その内容と市場の反応を精査したうえで判断したいと考える。

非鉄相場は大幅続伸の後で利食い売りが出た。銅は一時15年6月以来の高値となる6,000ドル台をつけたが、その後は手仕舞い売りが出ている。全般的に短期的に上昇しすぎた反動で下げやすくなっており、今週は手仕舞い売りが先行する可能性があろう。

原油は大幅続落。OPECの10月の産油量が過去最高を更新したことで、計画している生産調整が実行され、供給過剰の緩和への疑念が浮上した。

OPECの10月の産油量は日量3,364万バレルと、前月比24万バレル増加。産油量を日量3,250万~3,300万バレルにするとした9月合意を履行するには、最大で100万バレルの減産が必要になる掲載である。

そのため、合意の実効性に疑念が生じ始めている。一方、11日時点の米国内の石油掘削リグ稼働数は前週比2基増の452基となった。直近の米国の産油量が増加に転じており、これも弱気材料になりやすい。

リグ稼働数は過去24週のうち21週で増加している。米大統領選でのトランプ氏が勝利したことでドル高基調が顕著であることも原油相場を圧迫しており、いまは需給と為替の両面で上値が重くなりやすい状況にあることを確認しておきたい。