金相場は下落。米大統領選で共和党候補トランプ氏の勝利の可能性が高まると1,340ドルまで上昇したが、その後、米国株が急速に買い戻されたことから売られた。きわめて激しい値動きの一日となった。

トランプ氏の勝利は市場ではサプライズとなり、安全資産とされる金が買われるとみられていたが、市場の最初の反応は想定通りだった。しかし、その後の株価の戻りは想定外であり、上値を買った向きの投げが出ているものと思われる。

また、ドルが上昇し、米国債利回りが数カ月ぶりの高水準になったことも、金の売りにつながったとみられ、1,280ドルを下回った。この日のCOMEX先物市場の出来高は78万5,000枚と、1980年以来の高水準だった。アルゴリズム取引を含め、大量の取引が行われたことになる。

今後のトランプ氏の政策や市場動向次第の面はあるが、基本的な金に強気なスタンスは変わらない。最終的にドル安になるものと思われ、長期的な金相場の上昇基調に変化はないだろう。

トランプ氏が掲げる政策が長期的には米国経済の成長につながる可能性はある。しかし、それが財政悪化をもたらし、ドル安になれば、結果的に金相場の上昇をあと押しすることになろう。

非鉄相場は急伸。米大統領選でトランプ氏が勝利したことで、同氏が掲げるインフラ整備への期待からさらに買いが入っている模様。銅は5,250ドル付近にあった抵抗線を上抜けたことでさらに買いが入ったとの指摘がある。

いずれにしても、非鉄相場は思わぬ急伸相場が続いている。どこまで上昇するのかを見極めることになろう。銅は上げ方が激しいが、今日・明日あたりが天井になりそうな感がある。

原油は続伸。トランプ氏への期待感から株価が上昇したことが支えた。米大統領選で共和党候補トランプ氏が勝利する見通しが強まったころには、アジア株や欧州株が全面安となるなど、投資家のリスク投資意欲が一時的に後退したが、米国株がトランプ氏や共和党政権への期待などから大幅上昇となっており、これにつれる形で原油相場も上昇に転じた。

米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間石油在庫統計では、4日までの週の原油在庫は前週比240万バレル増と、市場予想の同130万バレル増を上回った。一方、ガソリン在庫は同280万バレル減(市場予想は100万バレル減)、ディスティレート在庫は同190万バレル減(同210万バレル減)だった。

在庫統計発表直後は売り買いが交錯したが、強弱まちまちの内容を受けて市場の反応は限定的だった。一方、原油生産量は日量869.2万バレルとなり、前週の同855.2万バレルから急増した。この動きには要注意であろう。

テクニカル的には売られすぎであり、いったんは戻す可能性がある。ただし、ドル高基調が続けば、その動きは抑制されることになろう。トランプ氏の勝利で市場動向の見極めが難しくなっているため、慎重な対応が肝要であろう。

統領選の結果を待つしかないだろう。しかし、その後はすぐに原油市場独自の材料に目が向くことになろう。現状ではOPECの減産合意に懐疑的な見方が多い。したがって、上値の重い状況はまだしばらく続く可能性がある。