金相場は下落。米大統領選で民主党候補クリントン氏が勝利する公算が大きいとの観測が高まり、ドル高や株高が進んだことなどで売られている。

ロイター/イプソスの世論調査では、大統領選でクリントン氏が共和党候補トランプ氏に勝利する確率は約90%となっている。クリントン氏の選挙人獲得数は303人で、当選に必要な270人を上回る見通しとなっている。

一方、トランプ氏は235人となると予想している。いずれにしても、選挙結果を待って判断するしかない。トランプ氏が勝利すれば、金は買われるとみられているが、現状の金相場の動きはクリントン氏の勝利を織り込んでいるとみられる。

金相場は長期トレンドの1,280ドルを維持できるのかがポイントとなろう。この日は終値ベースでは割り込んだが、米大統領選の結果を待ってからの判断になろう。明確に割り込めば、1,230ドルあたりまでの下げが想定されよう。逆に1,310ドルを超える動きになれば、地合いは大きく好転することになるとみられる。

非鉄相場は銅が大幅続伸。中国の貿易統計では、輸出が7カ月連続の前年割れとなり、輸入も2カ月連続で前年水準を下回ったが、市場では材料視されていない模様。銅相場の急伸ぶりが目立つが、かなり投機的な動きになっているといえよう。

一部の投機マネーが押し上げている可能性が高く、その場合には伸び悩めば急落するリスクもはらんでいるとみられる。また米大統領選の結果の影響も見極める必要があろう。

原油はほぼ変わらずの展開。米大統領選の結果待ちとなっているとみられる。クリントン氏が勝利すれば不透明感が後退し、市場は落ち着きを取り戻すとみられている。現時点では売られすぎになっているだけに、クリントン氏勝利の場合には急反発となる可能性もあろう。

OPECが8日公表した16年版世界石油見通しでは、OPEC産原油に対する世界需要は今後3年間、増加するとの見方が示された。米石油協会(API)が発表した4日までの週の原油在庫は前週比440万バレル増だった。市場予想は130万バレル増だった。

ガソリン在庫は同360万バレル減(市場予想は100万バレル減)、ディスティレート在庫は同430万バレル減(市場予想は210万バレル減)。一方、イランのザンギャネ石油相は、OPECが9月のアルジェリアでの非公式会合で合意した原油減産の実施について、「楽観的に見ている」としている。

目先は米大統領選の結果を待つしかないだろう。しかし、その後はすぐに原油市場独自の材料に目が向くことになろう。現状ではOPECの減産合意に懐疑的な見方が多い。したがって、上値の重い状況はまだしばらく続く可能性がある。