金相場は急伸。米大統領選をめぐる懸念が株安やドル安につながり、金需要が高まった模様。米紙ワシントン・ポストとABCテレビが1日に発表した世論調査では、共和党候補トランプ氏に1ポイントのリードを許したことから、金融市場では警戒感が高まり、ダウは下げ幅が一時200ドルを超え、1万8,000ドルを割り込む場面もあった。

大統領選の結果については、クリントン氏が勝利の場合は、オバマ政権の政策が継承されるため、先行き不透明感は払拭され、株価にはプラスとの見方が多いが、現状ではトランプ氏勝利の可能性は排除できないだろう。トランプ氏が勝利した場合、経済政策に不確実性が高まり、金融市場はいったんリスクオフの状態になり、混乱は不可避となることが想定されよう。

その場合には、ブレグジット以上の下げもあり得るため、金市場への関心が高まると見られる。さらに水準を切り上げる可能性があろう。

中国の1―9月の金生産量は前年比2.6%減の347.8トンだった。金消費量は720.7トンと、同12.8%減少した。

非鉄相場はおおむね堅調。ニッケルと鉛は反落したが、堅調だった中国の製造業購買担当者景況指数(PMI)やドル安を受けて、銅が4日続伸し、4,900ドルを付けている。

アルミは下げたものの、中国の石炭価格上昇による精錬コスト増の懸念などを背景に1,700ドル超の高値圏にある。亜鉛はグレンコアの鉱山閉鎖発表を受けて4日続伸し、約5年ぶりの高値水準を付けている。しかし、米大統領選を背景とした株安基調がどのような影響を与えるかを注意することになろう。

原油は続落。主要産油国による減産計画に対する不透明感や供給過剰懸念が圧迫材料となった模様。前日の大幅安の反動などを受けた買い戻しも入る場面もあったが、市場ではOPEC加盟国など主要産油国による協調減産の実現性に懐疑的な見方が広がっているようである。

ガソリン相場の急伸につれ高となる場面もあったが、買い圧力は一時的だったと見られる。米パイプライン運営大手コロニアル・パイプラインがアラバマ州での爆発事故に伴いガソリンとディスティレートの主要な送油管の稼働を停止したとの報道等でガソリン相場は一時急伸する場面があった。

WTI原油はひとまず重要なサポートの46ドルまで下げてきた。これを維持できるかどうかで、次の相場の方向性が決まると見られる。割り込めば44ドル、42ドルと下げていくだろうが、下げ止まればいったんは戻りを試すだろう。しかし、現状では勢いはなく、30日のOPEC総会の動向を待つことになると見られる。それまでは、減産をめぐる報道に一喜一憂することになろう。