金相場は横ばい。米大統領選やFOMCを控える中、上値を買う動きは控えられている模様。しかし、これらのイベントはむしろ金買いのイベントであり、今の動きはかなりおとなしいと言えよう。

市場では、米大統領選でのクリントン氏勝利を織り込んでいただけに、今回のクリントン氏のメール問題の再浮上は市場の混乱に直結し、金相場のサポート要因になりやすいと見られる。ただし、金融市場の崩れ方が大きくなった場合には、金への投資が手控えられ、ポジション解消による現金化の動きが強まる可能性があろう。現時点では金を中心に貴金属相場は堅調さを維持していると考えられる。

非鉄相場は総じて堅調。中国の石炭価格上昇を受けて、精錬コスト増加の懸念からアルミが急伸し、昨年7月初旬以来の高値を付けている。また銅も中国の景気刺激策への期待感から買いが入り、9月末以来の高値をつけた。ニッケルや亜鉛も3日続伸し、鉛も反発している。

非鉄相場の地合いはきわめて強いが、この地合いが続くかは米大統領選次第となろう。原油は続落し、1カ月ぶりの安値を付けている。OPECの減産計画に対する懐疑的な見方から売りが優勢になっている模様。

またOPEC加盟国の10月の生産量が記録的水準に達したことも売りを誘ったと見られる。OPECは長期戦略を盛り込んだ文書を承認し、加盟国が生産管理で意見がまとまりつつあることが示されたが、それ以外に合意に達したものがないことから、市場は今後の産油政策に対して懐疑的になっているようである。

またOPECの代表者が28日に続いて29日もウィーンで非加盟産油国と会談したが、具体的に歩み寄れたものがなかったことも、市場の失望につながっている模様。報道では、イランは生産水準据え置きに後ろ向きの姿勢を崩さなかったとされており、11月30日の総会までに、これまでに合意した減産の履行に不透明感が強まる可能性がある。

またロシアも増産凍結以上の協力には消極的であり、これも相場の上値を抑える要因になっていると見られる。一方、OPEC加盟国の10月の石油生産量は推計で日量3,382万バレルと、記録的な高水準に達した。

これらを受けて、WTI原油は46ドル台に入ってきた。46ドルちょうどを割り込むと、44ドルから42ドルを目指す動きになる。42ドルを割り込むとは考えにくいが、投機筋は依然としてロングポジションを抱えているだけに、予断を許さない状況が続こう。