金相場はドル安を背景に上昇した。ただし、米大統領選への懸念後退や12月利上げ観測が上値を抑える可能性がある。ドル指数が0.3%安となり、最近のドル上昇の流れが一服したことで、金にはポジティブな状況にあると見られる。

9月の米CPIは上昇を示し、安定的にインフレ圧力が高まっていることを示唆しており、12月の米利上げはほぼ確実な情勢にある模様。また、米公定歩合議事録で、多くの地区連銀が公定歩合の引き上げを主張していることも、利上げ観測を強める結果になっていると見られる。

市場の12月の利上げ確率は約70%となっている模様。一方、米大統領選では民主党候補のヒラリー・クリントン氏が勝利するとの見方が強まっている。19日には第3回目のテレビ討論会が実施される。米大統領選への懸念後退で、投機筋はポジションを減らしているが、金ETFへの資金は流入傾向にある模様。

金ETFの持ち高は5,743万3,000トンで、9月15日以降では2%以上増加している。シンガポールで開催された貴金属会合では、17年10月までに金相場は1,350ドルに上昇するとの見通しが示された。ちなみに、CMEから招待を受けていたが、多忙のためお断りした。現物需要は高まっており、利上げの影響は打ち消される見通しである模様。

ただし、金融市場が混乱すれば、保有している金を売却し、現金化を急ぐ動きが強まる可能性もある。共和党候補のドナルド・トランプ氏が大統領になるシナリオは大きく後退しており、これも金相場の上値を抑える可能性がある。

短期的には底打ちから徐々に水準を切り上げ始めている。これで1,270ドルを超えると、いったんは上値を目指す動きに入るだろう。ただし1,285ドルを超えられないようだと、結局上値は重いとの判断となり、売られることになりそうである。

上値が切り下がっており、すぐに反転して高値を更新するような強さは感じない。むしろ、1,260ドルを明確に割り込み、1,200ドルを試す可能性の方がいまは高いと考えられる。

非鉄相場は軟調。7-9月期の中国GDPの発表を控えて様子見ムードが強まった。レンジ相場にあるが、全般的にレンジの下限で推移している。中国GDPの内容次第では、現状のレンジ上抜けは困難になるとの見方がある。

アルミは大幅続落となり、1,650ドルを割り込んだ。1,630ドルを割り込めば、長期的にも基調転換となろう。銅も安値圏での推移が続いている。4,675ドルを維持しているものの、これを割り込むと大幅安につながるリスクがある。

ただし、売られすぎになっており、すぐにどんどん下げていくとは考えにくい。ニッケルは辛うじて重要なサポートである1万310ドルを維持している。ただし、1万450ドルを超えられないと、上値を試す流れにならない。

亜鉛は続伸したが、2,300ドル超えに失敗した。ただし、上昇余地は大きく、これを回復できれば再び上値を試しやすい地合いにある。

原油は反発。米国の原油在庫は2週連続での増加が見込まれているが、OPEC産油量の抑制見通しが相場を押し上げた。14日までの週で米国の原油在庫は240万バレル増加したと予想されている。

一方、引け後に発表された米石油協会(API)の石油在庫統計では380万バレルの減少となっている。市場では、OPECの11月30日開催の定例総会の結果待ちの状況にある。生産枠で合意できるのかに注目することになろう。

またロシアとの合意が増産凍結にとどまれば、これが失望を誘う可能性がある。短期的には投機筋のロングがたまっており、手仕舞い売りが出るようだと大幅調整につながるリスクもある。