金相場は底堅い展開。9月のFOMC議事要旨で、景気回復が続いた場合には比較的早期の利上げが適切との判断を一部当局者が示したことが分かった。ただし、市場の12月利上げ見通しと整合的だったこともあり、あまり材料視されていないようである。

また米国債利回りは小幅低下したことも、安値拾いにつながり、下値を支えたものと思われる。それでも米金利の上昇基調とドル高は金相場の重石になりやすいとみられる。米国株の割高感の解消が進めば、リスクオフから金も同時に売られる可能性が高く、現状の水準で維持されるかの判断はまだ早いと考えられる。買いはできるだけ安い水準で行いたいところであり、いまは慌てて買う必要はないだろう。

ドイツ銀行問題や米大統領選など、不透明要素は数え切れないほどである。市場の混乱はこれから起きることが想定され、金市場もその動きに巻き込まれる可能性が高いと考えている。

非鉄相場はまちまちの展開。ドル高で上値が重くなりやすい地合いは続いている。アルミは続落。1,680ドルをわずかに割り込んでおり、買われすぎ感もあるため、いったん下値を試す可能性がある。めどは1,640ドルとなろう。

銅は続落だったが、4,800ドルは維持した。これを割り込めば下落せざるを得ないだろう。また上昇しても、4,860ドルを超えられなければ、結局は打たれることになりそうである。

ニッケルは反発。1万400ドルのサポートを維持して上げた。直近高値を超えたため、直近高値の1万875ドルまでの上昇の目が出てきた。亜鉛は小幅上昇。重要なサポートの2,260ドルに絡む動きであり、これを超えて維持できるかが最大の焦点となろう。売られすぎ感が強いため、サポートされる可能性が高そうである。

原油は続落。主要産油国による協調減産の行方に不透明感が広がっており、上値が徐々に重くなっている。OPECが9月28日に合意した協調減産について、OPEC非加盟の主要産油国であるロシアの参加に懐疑的な見方が台頭しており、上値を買いづらい状況にある。

ロシアとOPEC加盟国の一部が行った非公式会合では、産油量の制限に関する合意を見送ったと報じられている。OPECは実質的な減産を目指しているが、ロシアは「増産凍結」を主張したとみられており、両者間の認識の違いが浮き彫りになっているようである。

さらに、OPEC月報で9月の加盟国の産油量が前月を上回ったことが確認されたことや、米国の原油在庫が6週間ぶりに増加に転じるとみられていることも圧迫要因になっていると見られる。

米石油協会(API)が発表した7日までの週の原油在庫は前週比270万バレル増となり、市場予想の65万バレル増を上回ったことから、時間外取引でWTI原油は50ドルの節目を割り込んでいる。本日発表のEIA在庫統計の内容を確認したい。在庫が予想以上に増加し、産油量が増加していれば、一段安が見込まれる。

リグ稼働数が順調に増加しており、目先はいつ産油量が増加してもおかしくない状況にある模様。

一方、OPECが発表した10月月報では、9月の加盟国の産油量は前月比22万0,100バレル増の日量3,339万4,000バレルとなった。サウジアラビアは減少したが、イラクやナイジェリア、リビア、イランが増産したため、全体で前月を上回った。

OPECが合意した生産目標である日量3,250万~3,300万バレルを大きく上回っており、9月実績ベースでは40万~90万バレルの減産割り当てが必要になる。9月の国別産油量は、サウジが日量1,049万1,000バレルで8万7,500バレル減、ベネズエラは1万8,000バレル減の208万9,000バレル、アンゴラは1万4,100バレル減の176万6,000バレルだった。

イラクは10万5,000バレル増の日量445万5,000バレル。ナイジェリアは9万5,300バレル増の152万4,000バレル、リビアは9万2,600バレル増の36万3,000バレル、イランは2万1,400バレル増の366万5,000バレルだった。

また9月の世界全体の石油供給量は146万バレル増の日量9,640万バレルだった。ロシアなどOPEC非加盟国の産油量が124万バレル増加した。この結果、OPECのシェアは34.6%に低下している。2016年の世界需要見通しは日量9,440万バレルで、前月予想から13万バレル上方修正した。17年見通しは14万バレル上方修正の9,556万バレル。